アフリカでサファリといえば必ず名前が挙がるボツワナ。
そのボツワナで「オカバンゴデルタ」と双璧をなすサファリキャンプが「チョベ国立公園」です。
アフリカ有数の野生動物の密集地帯で、もっとも多くの種類の動物が生息。
そしてなんといっても、圧倒的なゾウの大群に出会えるのが魅力です。
しかもチョベは野生動物の王国ながら、空港からわずか10分という至近。
おまけに、アフリカ大陸最大の観光名所「ヴィクトリアフォールズ(滝)」からも近いので、サファリと滝のツアーをセットで訪れることもできます。
さらには太古の〝岩絵〟を見ることもできるという…
- 補償付きの動物の多さ
- アクセス至便
- 動物ウォッチング以外の観光も楽しめる
ある意味、最強のアフリカサファリな「チョベ国立公園」です。
というわけで「チョベ国立公園」でどんなサファリが楽しめて、どんな動物に遭遇できたのかの旅行記。
1週間滞在のボツワナ・サファリの最終編で、果たしてライオンに会えたのか?
ドラマチックな幕切れ〝チョベでのサファリ〟です。
\サファリ体験からのアドバイス!旅オモ読者限定/
目次
チョベ国立公園はまずとにかくゾウ、ゾウ、ゾウ
「チョベ国立公園」は、とにかく野生動物が多種・多様・多数というパラダイス。
「モレミ野生動物保護区」のガイド、ネスレも…
〝チョベは特別だから、必ずライオンに会えるし、いろんな動物も見れるよ〟と太鼓判を押してくれました。
でチョベは、世界最大のゾウの密集地帯でもあります!
チョベ国立公園の見どころは何と言ってもゾウの数の多さです。
まず、チョベのゾウは、現存する恐らく最も大きなゾウの個体群の一部です。
この個体群はボツワナ北部の大部分とジンバブエ北西部に生息しています。
ボツワナのゾウの個体数は現在推定約12万頭となっています。ーEMBASSy OF BOTSWANA(ボツワナ日本大使館のサイトから)
ボツワナ大使館のサイト「チョベ国立公園」について
とまぁ、大使館も胸を張ってのゾウ推しです。
ワタシはチョベ初日。
ゾウの団体に囲まれて…
冷や汗をかきました。
ゾウたちの水飲み場に入るうちに、ゾウ軍団あれよあれよと数が増え…
とても数える余裕はありませんでしたが、軽く100頭以上のゾウに、乗ってたジープが囲まれました。
折しも、夕刻。
あたりは薄暗くなりつつある中の黒い巨体群です。
圧迫感あります。
ギョエ…
ジワリジワリと後退して脱出トライのジープ。
ずっと冗談ばかりだったベテランガイドのセロの顔もマジ。
ボスの〝おかんゾウ〟にささやき、なだめながらの脱出は、バリ緊張感ありました。
いやいや、圧倒的な〝ザ・サファリ〟という洗礼。
人間なんて、ゴミほどの存在感もないという世界です。
サファリではこういうドエライことがままあるので、パニック体質やキャァキャァ騒いじゃう系の人は要注意ですね。
サファリでも〝沈黙は金〟いえ〝沈黙は自己防衛〟
チョベのサファリ・エリア
「チョベ国立公園」の面積は1万1700平方km。
といってもピンとこないですが…
地図の縮小率を変えてアフリカ全体で見ていただければ、スケール感が伝わるかと。
5つの国(ナミビア、アンゴラ、ボツワナ、ザンビア、ジンバブエ)にまたがる動物保護区の一部です。
公園内は「リバーフロント」と「サブティ」の2つのエリアに大きく分かれ、まったく異なる4つの生態系に分かれています。
だからチョベではいろんな動物が見られるというわけです。
ボートサファリも楽しめる「リバーフロント」
ナミビア、ザンビア、ジンバブエの国境に近いエリアは「リバーフロント」といわれ、チョベ国立公園といえば、まずこのエリアを指します。
この地域が、もっともゾウの多いことで有名。
ここではジープに乗ってのサファリだけでなく、チョベ川のボートサファリ、サファリクルーズも楽しめます。
景色も雄大で、趣が異なる。
何泊かクルーズを楽しみながらのサファリは、より大型のボートで優雅なサファリが楽しめます。
肉食動物とバオバブの「サブティ」
チョベ国立公園の南西、「リバーフロント」と「オカバンゴデルタ」のちょうど間にあるのが「サブティ」地区。
このエリアは、ライオンをはじめ肉食動物が多いことで知られているので、サファリファンにはたまりません。
古代、サン族が描いた岩絵を見ることができますし、大きなバオバブの木の下でお茶を飲むなんてこともOKな場所です。
で、ワタシは、はじめてのボツワナサファリの最後に「サブティ」にある「エレファント・ロッジ」にやって来ました。
サブティ・エレファントロッジ
「チョベ国立公園」はボツワナ初の国立公園で、老舗のサファリ。
そして「サブティ・エレファントロッジ」も、超高級旅行で知られるベルモンド(旧オリエント・エクスプレス)による老舗、伝説のラグジュアリーキャンプです。
豪華な12のテントルームは、19世紀にこの地を通過した探検家リビングストンにインスパイアされた雰囲気むんむん。
2018年にリノベーションされて、よりモダンで高級感あふれるインテリアに変わってます(現在の写真取り寄せ中)。
新しくなったのは外見だけでなく、ロッジの95%をソーラーでまかない、すべてのコンクリートを排除し、環境にやさしい竹のデッキを採用するなどなど。
「チョベ国立公園」にも続々、新しいキャンプがオープンしてますが、老舗の貫禄健在のキャンプです。
チョベ国立公園で会った動物たち
チョベは、まったく違う4つの生態系に分かれていると書きましたが…
- 最北東部のチョベ川ぞいに広がる青々とした草原とうっそうとした森林
- マバベ・ゲートから約50km北に位置する西部の湿地
- 北西部の湿原
- 中間に位置する暑くて乾燥した内陸地
こんな感じ。
もう一度地図を見てみてください。
1.が「リバーフロント」で、続く3.の湿原が「リニャンティ」と呼ばれるところです。
2.と4.の一部が「サブティ」にあたります。
チョベ名物の象たち
チョベ国立公園、とくに「リバーフロント」で有名な象ですが…
チョベのゾウは移住性で、乾季にはチョベ川とリニャンティ川周辺に集まり、雨季になるとそこから公園の南東にある塩低地「パン」へと散らばって行き、季節ごとに最大200kmも移動します。
このエリアのゾウは、現存する全てのゾウの中で最も体格が大きいという特徴がありますが、象牙がもろいため、この大きなゾウの中に巨大な牙を持つ個体はあまりいません。ーEMBASSy OF BOTSWANA(ボツワナ日本大使館のサイトから)
ボツワナ大使館のサイト「チョベ国立公園」について
ということで、公園内あちらこちらで大きなグループを見ることができます。
実際、ワタシのジープが囲まれたのは「サブティ」。
ただ、乾季の水辺の象軍団はハンパないらしい。
圧巻とのことです by ガイドのセロ
ビッグ5は見れるのか?
サファリでよくいわれるのが「ビッグ5」。
象・ライオン・豹・バッファロー・サイのことで、人気者ベスト5です。
かつてハンティングが盛んだったころ、大物の獲物のベスト5をビッグ5と呼んだ名残とか。
チョベ国立公園にも…
- 象は、ごっちゃりいます
- ライオンもいます
- 豹も見つけるのはムズカシイそうですが、います
- バッファローもそこそこいます
- サイもいますが絶滅危惧種、見るのはムズカシイですが、います
速攻で会えたゾ、豹
「サブティ」での最初のサファリ。
ジープが走りはじめて10分ほど。
草原にポツンと立つ1本の木の上に、寝そべってる豹がいました。
これ、超ラッキー。
1時間くらい観察してましたが、途中、木から降りて今度は、草むらで寝そべってましたね。
豹といえば〝精悍〟なイメージでしたが…
どちらかというと、ぬいぐるみみたいな。
ハンティングしてないときは、休日のお父さんTV観ながらゴロゴロに近いです。
・
こんな出だしで豹が見れてしまったので…
以後、遠目で見える木から枝が下がっていたりすると、寝そべる豹にしか見えなくなりました。
「アッ」と声をあげては、「アァ違った…」ということしばし。
これ、サファリのあるあるです。
バッファローも登場OK
ビッグ5の3番手に登場したのが、バッファロー。
なんかこうちょっと泥まみれですが、戦士の風格があります。
(若干、ルネッサ〜ンスって感じがしなくもないですが)
・
これで残るはライオンとサイです。
ガイドのセロ曰く
「ライオンは絶対に見せてあげる。
約束だ。
ただサイは、ちょっとムズカシイかもしれないね。
保護政策のおかげで、少しづつは増えてきてるけど…
ま、神のみぞ知るだな」
・
贅沢はいわん!
サイはこの際、我慢するから、ライオンを見せてくれ!
大型ネコ科の豹を見たからには、ますますライオンが見たくなったワタシなのでした。
・
この「サブティ」エリアは、広大なサバンナや起伏のある大地におおわれていて、ほんとうにさまざまな動物たちを見ることができます。
いままでご紹介しなかった動物たちのいくつかを紹介すると…(画像の上にマウスを置くと動物名が見れますヨ)
バッファローと同じくウシ科:
サブティに多い肉食動物:
野鳥は500種以上:
このほかにも会えた動物、会えるはずだった動物は…
クロテン、ワイルドビースト、クドゥー、ウォーターバック、イボイノシシ、エランドなどなど。
肉食のジャッカルやオオカミギツネも見ることができます。
無知は罪。事前学習必須!
そして…ついに最終日。
やはり5時起きにてサファリへと出発。
これでライオンに会えないと、ワタシは泣きながら日本に帰ることになります。
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と、ロッジのゲートを出てすぐの路上にたむろする動物3匹。
ガイドのセロが興奮して、後部座席のワタシたちを振り返ります!
「ワイルド・ドッグだゾッ!」
見ると、こぅなんか貧相な野犬がいるんです…
セロのハイテンションに比べて、反応の薄いワタシたち。
ほんとにネ。
知らないって、人を傷つけます。
ワイルド・ドッグ、別名リカオンは希少で、ある意味ライオン見るより興奮していい動物なんです。
・
でもさぁ。
明け方の薄暗い中で見ると…
みすぼらしい犬にしか
・
自分の無知を棚に上げ(ゴメンよぅ)、なんとかその場をとりつくろうワタシなのでした。
やっぱサファリはネコ科だよ、ネコ科!
(この時点で、ネコ科のハイエナも、イヌ科と思い込んでいたワタシです)
で、ライオンは出たのか…
セロも分かったのでしょう。
コイツラ、ライオン見せるまで、ナットクしねぇ…
で、引っ張りまくりましたが、サファリのほんとうに最後の最後!
出ましたねぇ。
それもナント3匹も!
2匹しか写ってないって。
この後、後ろからもう1匹現れます。
右のブッシュから、1匹ずつ登場したときには、絶句でしたね。
キャアとか叫んでたら、飛びかかられてたかも…
こんな感じで、ワタシたちのジープに向かってノシノシ来るわけですよ!
で、1mも離れてない脇を通り抜けていくという…
スリリングとエキサイティングとなんかこうゴッチャマゼになっての感動。
言葉を失う、ライター。
役立たず。
で、興奮しながらも思ったわけです。
やっぱ動物は、オスだわ。
鳥たちふくめ、美しいのはオスです。
絵になります。
このとき、どれだけメスのライオンが現れても、ここまでの感動はなかったでしょう。
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そして、次にワタシの頭をよぎったのは…
やっぱり、若いって美しい。
そう。
この3頭のライオン、群れから離れたばかりの若いオスたち。
毛並み、つっやつやでしたからね。
もちろんボディも一切のたるみナシです。
・
残酷だが、それが現実だ。
チョベのサファリ、ベストシーズンは?
若い3頭のオス・ライオン登場で幕切れとなったボツワナ・サファリ。
この後、大急ぎでセスナに乗りこみ、帰路に着いたわけですが…
(あ、セロへのチップは100USドル。そのくらいの大仕事)
ワタシが、このチョベ国立公園を訪れたのは1月。
サファリにはあまり向いていないといわれる、雨季。
つまり、いつでもベストシーズンなのが、チョベの魅力です。
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もちろん時期によって、見られる光景は変わります。
3月と4月には何千頭ものシマウマとそのほかの動物が、チョベ国立公園の「サブティ」地区に移動する様子が見られます。
セロの言葉を借りれば
そりゃ乾季のほうが、動物たちは、数少なくなった水場に集まるから、見るのはかんたんだよ。
でも、豊かな緑の中に見る動物たちのほうが、美しいと思わないかな?
劇的なタイミングで、ライオン見せてくれたセロのいうことです。
一理あると、素直に思うワタシです。
宿泊についても選択肢、多し
チョベ国立公園でのサファリを楽しむ場合。
カサネの街に宿を取ることもできますし、もちろん、公園そばのお洒落なロッジに泊まることも可能。
キャンプするもありです。
宿泊の選択肢については→ボツワナ旅行で、サファリを10倍アツく感動体験するためにはの記事が参考にしていただけます。
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くわえるなら、チョベならではのボート・サファリ、サファリクルーズ。
上のチョベのエリアのところでご紹介した写真の「CHOBE NATIONAL PARK」という旅行サイトが参考になります→CHOBE NATIONAL PARK
このサイトでは、優雅なボートでの1日サファリが、275USドル。
隣国のビクトリア・フォールズとのツアーも扱ってます。
チョベ国立公園への行き方
チョベ国立公園は、ボツワナの北にある「カサネ空港」が最寄り。
カサネへは、南アフリカ共和国のヨハネスブルグ空港から、毎日エア・ボツワナの定期便が飛んでいます。
「サブティ」地区に行く場合は、マウン空港からセスナで行くことが多い。
マウンへもヨハネスブルグから毎日1便の定期便が飛んでます。
まとめ
チョベ国立公園のあるボツワナは、元イギリス領だったため、公用語が英語です。
基本、予防接種などの必要はありませんが、【ボツワナ共和国】の基本情報はコチラの記事にあります→ボツワナ旅行で、サファリを10倍アツく感動体験するためには
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1年中いつでも濃密なサファリが堪能できて、しかも治安のいいボツワナの「チョベ国立公園」は、いまのところ、世界一のサファリといえると思います。
ぜひ、アフリカへサファリに行くなら、ボツワナへ。
「チョベ国立公園」へ!
チョベと双璧のサファリエリア、世界遺産のオカバンゴデルタでのサファリについてはコチラの記事が参考になります→ボツワナ観光のイチオシ!オカバンゴで初サファリに熱中夢中【1-2日め】
→オカバンゴデルタに、カバが跳ぶっ!衝撃のサファリ旅行記3-4日め【ボツワナ】
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