アブラハム、約束の地カナンへ出発!の名画

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アブラハムは〝神に従順なる者〟〝信仰の父〟といわれる人物。

ユダヤ・キリスト・イスラムの三大宗教で、民族の祖とされています。

〝方舟の〟ノア以降、久々、神さまが語りかけた人間がアブラハムです 。

神さまの命令で「約束の地カナン」に移住するのですが…

いろいろ荒唐無稽ストーリー。

名画に取り上げられたエピソードを順に追っていきます。

まずはアブラハムが神さまにいわれ移住の旅に出るシーンから。

約束の地カナンへの旅、アブラハムの旅立ち

アブラハムの旅立ちの画像
サン・マルコ大聖堂の『アブラハムのカナンへの移住』ティソ ©︎Aerial-motion / Shutterstock.com

アブラハムはけっこう裕福な生まれなのですが、神さまの命令に従い、すべてを捨ててカナン(いまのパレスチナ)へ向かいます。

いっしょに行くのは妻のサラと甥のロト。

アブラハムの物語では重要な脇役となるふたりです。

約束の地へ行けば、アブラハムは神さまからの祝婦を受けられます。

が、ポイントは祝福を受けられるのが、アブラハムだけじゃない点。

アブラハムが移住すれば、人類みんな祝福が受けられるということです。

ただ、アブラハムを祝福する人は神さまからも祝福を受けられますが、アブラハムを呪う人は神からも呪われるという…

神さま怖い。

で、アブラハムは出発のとき75歳、妻のサラ65歳です。

なかなかな年齢ですが、聖書ではアダムが930歳、ノアが950歳まで生きています。

大洪水の後、神さまは「人間の寿命は120年にする」といっていますが、歴史上時間をかけて短くなるので、まだアブラハムの寿命は175歳です。

だから75歳のアブラハムなんて壮年になりかかったばかり…

なのか…

裕福だったので、出発は馬に乗ってお供もたくさんいます。

遊牧民だったとも思われるので、馬は、あたりまえかもしれません。

すべてを捨てて…というわりに荷物多くないか?

これも遊牧民だから?

【アブラハムとサラの名前】
アブラハムはもともとアブラム、妻のサラはサライという名でしたが、後に神さまによって改名されたものです

ヴェネツィアで見るアブラハム 

サンマルコ寺院内部の画像
『アブラハムのカナンへの移住』ティソ ©︎Aerial-motion / Shutterstock.com

アブラハムは重要人物なので(イスラエル民族の祖先だし、イスラムではくわえてアラブ民族の祖先でもあります)…

いろいろな画家が「アブラハムの旅立ち」を画題にしています。

ワタシにとって印象的なのは、イタリアのヴェネツィア、サンマルコ寺院の天井画に描かれたアブラハム

キラキラ黄金のモザイク画です。

サンマルコ寺院の内部は写真撮影禁止なので、プロの写真で見てください(2階バルコニーから外の景色は撮影可能)。

入り口入って左の天井にアブラハムの物語が描かれています。

なかなかリッチなアブラハムの様子が見られます。

サン・マルコ寺院の外観の画像

住所Piazza San Marco, 328, 30100 Venezia, Italy
公式サイトサンマルコ寺院
開館時間9時〜20時
休み基本無休
入場料10ユーロ

*2020年9月12日から入場再開していますが、オンライン予約は機能していません
*開館時間や入場料は変更されている可能性があります

プラハとウィーンで見るアブラハム 

カナンへの出発の画像
「カナンへの出発(アブラハムの出発)」ヤーコポ・バッサーノ/ プラハ国立美術館

もう1枚アブラハムの旅立ちの絵をご紹介。

ヤーコポ・バッサーノというルネッサンス後期、ヴェネツィア派の画家の作品です。

上空に神さまが描かれています。

この時点で、アブラハムに子供はいないので、子供は通りがかりの子のもよう。

羊や山羊を連れているので、やっぱり遊牧民な感じです。

バッサーノは同じ画題の絵が何枚かあり、いずれかは彼の工房作ともいわれています。

ウィーン美術史美術館も2枚所蔵。

バッサーノの「アブラハムの旅立ち」の画像
「カナンへの出発(アブラハムの出発)」ヤーコポ・バッサーノ/ ウィーン美術史美術館

この絵だと右端にいるのがアブラハムみたいです。

神さまと目が合っている感じに書かれていますね。

バッサーノの「アブラハムの旅立ち」の画像
「カナンへの出発(アブラハムの出発)」ヤーコポ・バッサーノ/ ウィーン美術史美術館

馬に乗っているのは妻のサラ?

その前を行くのがアブラハム でしょうか。

この2枚を見るとプラハの作品も、馬に乗っているのはサラかもしれません。

プラハ国立美術館のシュテンベルク宮殿

プラハの国立美術館はプラハ市内7ヵ所の建物に分かれています。

バッサーノの「アブラハムの旅立ち」は、バロック期までのヨーロッパ美術を展示しているシュテンベルク宮殿(Šternberský palác)に。

このシュテンベルク宮殿には、他レンブラントの傑作などもあるので一見の価値アリです。

住所

Hradčanské náměstí 15, Praha

公式サイトプラハ国立美術館のサイト
開館時間10時-18時
休み月曜
入場料200Cチェココルナ(約920円)

*開館時間や入場料は変更されている可能性があります

アブラハム、カナンからエジプトへ

神さまはカナンに着いたアブラハムの前に、またまた現れます。

「おまえの子孫にこの地(カナン)を与える」と約束。

アブラハムに子供はいないので、子孫ハテ?なのですが。

そこは神さまの神謀鬼策。

後々、アブラハム、90歳オーバーで父親になります。

ところがカナンに飢饉が起こり、アブラハムは早々にエジプトへ。

エジプトでは、妻の美貌ゆえに殺されたくないと、アブラハムは妻のサラを妹だと偽ります。

しかもファラオがサラを見染めて妻にしてしまうというグダグダ。

最終的にはサラともどもエジプトを追い出されるのですが…

このクダリ必要なのか、神さまが考えることはよく分かりません。

カナンに戻ったアブラハムにロトの誘拐事件勃発

エジプトからカナンに戻ったアブラハムとロトですが、家畜のことでモメた結果、ロトはカナンを去ります。

ところが話は急展開。

ロトが4人の王さまに拉致されて、アブラハムが救出に向かうということに。

アブラハムは318人の一族を集めて、ロトを奪還。

なんだかアブラハム、急にエネルギッシュに変身です。

英雄アブラハム、王さまに迎えられる

『アブラハムとメルキぜデクの会合』の画像
「アブラハムとメルキぜデクの会合by ピーター・ポール・ルーベンス / ワシントン・ナショナルギャラリー・オブ・アート)
 

上の絵はサレム(後のエルサレム)の王メルキゼデクが、帰還したアブラハムを迎えるの図です。

メルキゼデク王がアブラハムを祝福しています。

アブラハム、全然、老人じゃないし‥。

ルーベンスはアブラハムの実年齢よりも聖書に書かれた活躍からイメージして描いたのでありましょう。

で、かつて神さまがいったようにアブラハムを祝福するものメルキゼデク王は、神からの祝福を得ます。

ロトを拉致した4人の王さまは…

と、このあたりまでが、アブラハムの物語の前半。

次は甥のロトの話からスタートです。

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いままでの記事はコチラ>>【聖書の美術】まとめ

参考文献

記事はトラベルジャーナリストの大沢さつきが書いています >>詳しいプロフィールはコチラ

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