あれはイタリア。
もといバチカン市国。
サンピエトロ広場を抜けて乗った、タクシーでの出来事でした。
女子3人。
お気楽観光旅行まっ最中にて…
「やっぱシスティナ礼拝堂すごかったねぇ」
「うん。でもちょっと首痛くなっちゃった」
「で、次●●でランチでしょ。すっごく楽しみ〜」
と、盛り上がっておりました。
目次
タクシーの支払い用に小銭は常に用意を
ワタシ、なぜか助手席。
で、ワタシが助手席に座ると、イタリアでは何かが起こる…
ま、助手席なんで、当然、支払いの用意をします。
日本人、律儀。
忙しいタクシードライバーさんを待たせてはいけない。
目的地に着いたら、サっと払って、次の稼ぎに送り出さねばです。
が困ったことに、財布には100ユーロと5ユーロ紙幣1枚ずつしか…
5ユーロじゃ足りんわ。
もちろん後部席のふたりから徴収すりゃ済むんですけど…
ランチになに食べるかに夢中だし。
ま、まだ目的地まではかかりそうなんで、聞いてみましたよ運転手さんに。
「あのさ、100ユーロしかないんだけど」
「ふぅ〜ん。
どら、ちょっと見せてみ」
と、運転手さんとのこんな短い会話でも、英語+イタリア語+ジェスチャー総動員です。
で、性善説にもとづいて生きてるワタシ、ドライバーの兄ちゃんに100ユーロ紙幣渡しましたよ。
ええ、たしかに渡しました。
「こら、どうかなぁ。
小銭とかないの?
ちょっと数えてみ」
エエッ、そうなの〜?
と、ジャラジャラ小銭を数えはじめるワタシ。
そう。
海外では…ついついメンドウで、小銭のたまるワタシです。
日本だと、レジで人を待たせてでも、1円玉を探すワタシなのですが。
オバちゃんも海外では、ヒトの子。
と、どうでしょう。
なんやかやと10ユーロ近くあるじゃん!
これならOKだわ、と安心したのもつかの間。
あれ、100ユーロ返してもらってナイ!
おいおい。
「あのさ、さっきの100ユーロ返してもらってないんだけど」
「ナニ言ってんの?
さっき返したじゃん」
ここでもまだ性善説のワタシ、ごそごそ自分のバッグを調べます。
でも、ナイ。
「やっぱり、返してもらってないよ」
「そんなことないよ〜
××××××××××××××××××××××××」
と、このヤロウは、この辺りからイタリア語しか喋りません。
イタリア語を覚えるなら「ポリッツィア」必須
おぅおぅ上等じゃん。
ナデシコ、なめんなよっ!
と、窓の向こうに見えたパトカー〜、素敵!
そして車体脇の『POLIZIA』の文字ですよ。
「ポリッツィア! ポリッツィア!」
くり返すことで、警察に連れて行けと言ってるつもりのワタシです。
で、このヤロウは
「警察が来るぞ! 警察が来るぞ!」
とでも思ったのでしょう。
あっさり、100ユーロを上着のポケットから出しました。
そして、パトカーから離れたところまで行き、ワタシたちを下ろすと、支払いを待たずに脱兎のごとく走り去ったのでした。
降ろされた場所は、ほとんど目的地。
で、支払いもせずに済んだのですが、ワタシ…
「地獄に落ちやがれ!」
叫んでましたね。
良い子のみなさんは決して、真似しないように。
まぁ、「おととい来やがれ」くらいは許されると思いますが…
イタリアでタクシーに乗る際の注意まとめ
バチカンは世界中から信者+観光客の集まる、まさにお上りさん大集合の場所です。
つまりは、スリ、かっぱらいなどなどの狙い目。
くれぐれも気を抜いてはいけません。
ヤツらは、ソコが天国にいちばん近い場所、聖なる場所だなんてちっとも考えてませんからね。
そして、何かあったら「ポリッツィア!」。
はい、みなさんご一緒に。
「ポリッツィア!」。
もちろん、イカツイ相手だったり、大人数のときは使わないように。
状況見極めての使用が肝心です。
でも、これでアナタも、イタリア旅行の達人。
自信をもってください!
そして。賢明な方なら冒頭からお気づきでしょうが…
「その1」があるということは、「その2」も「その3」もあります。
では、きょうも一日、お元気で!
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