さて、前日コンドルを見て狂喜乱舞するも…
ハシャギ過ぎて、すっかり高山病 → 酸素吸入のお世話になったワタシです。
(旅行1,2日めについてはこちらを → コルカ渓谷のアンデスコンドルはクールだった!【ペルー旅行記1・2日め】)
で、ペルー旅行3日めの本日、高級寝台車列車『アンデアン・エクスプローラー号』に乗ります!
あの『オリエント急行』をもつベルモンド社の豪華列車です。
アレキパの山奥→チチカカ湖→ラ・ラヤ峠経由クスコというルート。
標高高いところだらけの列車旅行は、高山病とのせめぎ合いでしたが、めちゃ感動的でもありました。
目次
ペルー 版オリエント急行の旅は、標高6,288mからスタート
![ペルーの火山跡](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/9bb38a258d1b6eb1a893a97a6f48b59d-700x467.jpg)
さて、ルンルンとまでは行かないまでも、ゴキゲンよくホテル「ラス・カシータス・デル・コルカ」を後にしたワタシ。
前日の予告どおり、標高6,288mのアンパト火山を目指します。
![アレキパからコルカ渓谷までの地図の画像](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2019/04/peru-map-700x507.jpeg)
で、まさにその昨日。
そのお隣のサバンカヤ火山が噴火して、モクモクと噴煙をあげる様子を見たばかりです…
![サバンカヤ火山の噴煙](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0350-700x467.jpg)
丘の向こうからモクモク…
大丈夫かペルー。
大丈夫なのかワタシ。
インカ帝国の生贄美少女…
なんでもこのアンパト火山、1995年に氷漬けの少女のミイラが発見されたことで有名。
その後「フワニータ」と名付けられたこの少女は、インカ帝国時代、生贄(いけにえ)としてこのアンパト山に葬られ、500年もの長きをここに眠っていたと研究発表されてます。
で、このフワニータ発見のきっかけとなったのが、昨日も噴火したお隣サバンカヤ火山の噴火。
噴火の振動でアンパト火山の一部が滑落し、フワニータが土の中から出現したとのことです。
なんかいろいろと怖ろしい話ですが、ウチラ陽気なジャーナリストチーム。
みんな興味津々の目ランランで、そっちのほうがある意味怖いわ…
![ペルーの火山跡](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0008-700x464.jpg)
![クスコで](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0163-700x465.jpg)
このアンパト火山の頂上。やたら石が積み上げられてて、賽の河原(さいのかわら)みたいになってるんですが…
この石積み、じつは旅行1日めからところどころにあって、とても気になってました。
お墓かなぁと思ってましたが、それにしては数が多い。
で、アンデス山中のペルーでは、旅人がひとつひとつ石を積み重ねる風習があるんだそうな。
小石には、弱いけれども魂があって、それを積み重ねていくと大きな力になるのだとか。
もちろん神や精霊、死者への供物の意味もあるらしい。
ふーんと神妙にガイドさんの話を聞いてましたが…
後日、クスコという街で見かけたミカン状の柑橘類。
路上で売るのに、こんなん積み上げてて…これも供物なのだろうかと。
いやいやミステリアスな国、ペルーです。
ついに!ペルーの寝台列車旅行がはじまります
![アンデアン・エクスプローラー号](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_00632-700x467.jpg)
火山を離れて約2時間。
アルパカとリャマ、ときどきビクーニャの姿しかないだだっ広い高原に…
コツ然と姿を見せた寝台列車です。
そのあまりの唐突さは、ドラマティックな演出というより、
ここにしか線路がなかったということと理解しました。
でもウェルカムドリンクを用意してくれてたり、待合室ではサックスの生演奏でお出迎え。
が、あまりに寒いので、いずれもスベっちゃいましたね。
ここは温かなコカ茶のお出迎えがよかったかもしれません。
![ウェルカムドリンク](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0009-1.jpg)
![駅の待合室](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0012-700x463.jpg)
神の祝福のあらんことを…
そうこうしてるうちに、修道士さんたちによるお祈りがはじまります。
なんせこの寝台列車、本日が初運行。
実際のお客さんを乗せる前に、ジャーナリストたちを乗せて試運転してみるかってことなんです。
日本でも、初運行に神主さんが祝詞をあげたりするんでしょうね。
![アンデアン・エクスプローラーエクスプローラー号のこけら落とし](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0030-700x482.jpg)
で、お祈りの後、みんなに聖水を振りかけ、さらに全車両に聖水をかけていくのですが…
![修道士さん](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_00412.jpg)
![修道士さん](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_00552.jpg)
若いほうの修道士さん、険しい顔してたわりには…ちゃっかりスマホで撮影。
先輩修道士さんはどんどん前に進んでいきます。
でもじつはこの前に。
車両をバックに「先輩修道士さんニッコリ」の図も撮影してました。
修道士さんたちも、少しは俗世を楽しんだのであればよいのですが。
寝台列車は、次なる目的地プーノを目指す
![駅舎](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_00802.jpg)
![アンデアン・エクスプローラー号](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_00902-700x467.jpg)
さ、いよいよ出発進行です。
窓の外には…はは…上の左の写真が、駅舎。
駅名「カニャウアス」って壁に書いてありますが…
気を取り直して、後ろから車両を見ていきます。
最後尾が展望デッキになっていて、身を乗り出すとイイ感じの写真が撮れる、はずです。
カメラマンの人たち、ほとんどここに陣取ってましたね。
ま、みんな背が高いのでチビのワタシは邪魔になりませんので、パチリ。
![アンデアン・エクスプローラー号](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_01022-1-700x467.jpg)
走り出してまもなくは、石灰質の土壌のようでありました。
2台のバー車両と2台の食堂車両
![アンデアン・エクスプローラー号](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0014.jpg)
![アンデアン・エクスプローラー号](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0018.jpg)
展望デッキにつづいて、バーラウンジの車両が2つ。
ひとつはピアノバーになっていて、美声のお姉さんの歌声などが聴けます。
バー車両がなぜに2両もあるかというと、後でキャビン(客室)を見て理解しました。
そう。
スイートとかのカテゴリーでないと、キャビンはとても狭いので、ウロウロしたりゆったりする車両が必要なのだということが。
![列車のピアノバー](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_00742-700x467.jpg)
この寝台列車の内装は、重厚感を出すためにクラシックな要素を残しつつ、比較的明るいモダンなインテリアに仕上げているということ。
オーストラリアでの内装とのことでしたが、たしかに明るくて居心地快適でした。
クッションとかお洒落だし。
![食堂車](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0007-700x467.jpg)
で、食堂車も2両。
ダイニングはバーよりシックな感じです。
そろそろ小腹が空いてきたので、早くゴハンにならないかなと思いつつ、自分のキャビンに向かいます。
食堂車のお隣が当然、キッチン車両。
![キッチン車両](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0020-3-700x467.jpg)
真ん中の紺のエプロンをしているのが、シェフのディエゴ・ムニョス。
このペルー旅行に彼がいなかったら、いや彼の料理がなかったら…だいぶ得点が下がったよねという、世界屈指の料理人です。
![キッチン車両](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0025-3-700x467.jpg)
厨房のみなさん、こんにちは。
女性シェフは、今回の『アンデアン・エクスプローラー号』オープニングのために駆り出された、クスコにあるベルモンドのホテルのスーシェフ(副料理長)です。
で、キッチンのみんなには愛想のいいワタシ。
今回のペルー旅行イチの運動は、キャビンの往復
![アンデアン・エクスプローラー号](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0141.jpg)
![アンデアン・エクスプローラー号](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0013.jpg)
さて、食堂車を過ぎ、キャビン車両になりましたが、まだまだ道のりは遠い。
ワタシのキャビンは運転車両から4番めなので、つまりそうとう前。
最初のうちは、車窓の風景とかに目がいってよかったのですが…
なんせ、この狭い通路。
ひとりしか通れないので、向こうから人がやってくるとどちらかが後退して、お相手が通り過ぎるのを連結部分で待ちます。
まぁゲストだし、いちお女子なんで、だいたい先に行かせてくれますが…
日本人、奥ゆかしいので、たまに「お先にどうぞ」ナンテいっちゃうわけです。
だから、自分のキャビンにたどり着くまでに5分くらいかかります。
部屋に忘れ物は絶対できません。
一度、スマホを忘れてキャビン〜バー車両を2往復したときには、もう、やり切れませんでした。
![アンデアン・エクスプローラー号](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0140-700x467.jpg)
明るいうちは、まだいいんです。
風景ももの珍しいし。
が、夜はいけません。
なんも見えんし。
まぁこれが寝台列車の旅行というものです。
ペルーの寝台列車のキャビンは、こんなです
![アンデアン・エクスプローラー号](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0146-700x467.jpg)
まず、扉を開けると飛びこんでくるのが、こんな景色。
花はきれいですが、フリージアなので少々香りがきつい。
これはマイナス点です。
で、カレンダー。
わずか2泊の列車旅行ですから、これは見たくないですね。
マイナス。
と、いちお、最後のアンケートに備えてメモメモ。
![アンデアン・エクスプローラー号のキャビン](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0150.jpg)
![アンデアン・エクスプローラー号のキャビン](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0147.jpg)
先ほどの窓から視線を左に移すと、バスルーム。
扉を開けると左上の写真です。
で、この写真の左下にトイレがあって、右手にシャワーブースがあります。
バスルームの扉の右がクローゼット。
どうにも列車が揺れて、何度撮ってもピントが合いません。
GIFいらず…ではないか。
こんなに狭くても、バスローブが置いてありますね。
ボケててもそのくらいはお分かりになるでしょう。
![アンデアン・エクスプローラー号キャビン](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/DSC_0154-700x467.jpg)
で、バスルームから反対側を見ると、こんな感じ。
左が、最初の写真の窓側。
この右手のソファがベッドになるもよう。
この部屋ツインなんで、ふたりで泊まる場合はテーブル位置にもベッドがつくられます。
ま、身動きできません。
だから夜になると、みんなバーラウンジに繰り出します。
さて、『アンデアン・エクスプローラー号』には、このツインキャビンが20部屋。
ほかにダブルベッドキャビンが2部屋とロフト付きベッドが12部屋あります。
ほかのタイプの部屋は、ちょこっとのぞくくらいしかできなかったので、
美しい広報写真でお見せします。
![アンデアン・エクスプローラー号キャビン](https://tabi-travell.com/wp-content/uploads/2017/05/bce361fe7cbe6809b25986276ad73829-700x583.jpg)
おほほ。
これがダブルベッドキャビン。
ヒエラルキーということですね。
まだまだ寝台列車の旅はつづきますが、今回はここまで。
次回は、いよいよ世界最高地で食べる世界最高の料理です。
もうね、期待しちゃってください。
この寝台列車に乗るには
『アンデアン・エクスプローラー号』には5種類のルートがあります。
壮大な山と湖 | 2泊 | 火山地帯のアレキパ〜チチカカ湖のプーノ〜マチュピチュの玄関口クスコへ |
水辺の美 | 1泊 | インカ帝国の古都クスコ〜チチカカ湖のプーノへ |
ペルーハイライト | 2泊 | クスコ-プーノ-アレキパ |
アンデスの魂 | 1泊 | チチカカ湖のプーノ〜標高6000mの峠を越えクスコへ |
渓谷の宝物 | 1泊 | チチカカ湖のプーノ〜壮大な自然広がるアレキパへ |
料金は日程、ルートによって違いますが、1,950USドル(約27万4000円)〜が目安です。
*料金やルートなどは変更される可能性があります
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