【マチュピチュの謎】オドロキの隠し扉から宇宙人説までのミステリー8

6 min

「死ぬまでに行きたい場所」として、マチュピチュを挙げる人は多いです。

「いつかは行きたい」と思わせるその引力は、謎多き世界遺産「新・世界の七不思議」のひとつというのが、とても大きい。

ナンデあんな山奥に?
ドウやってあんな巨石を、山の上まで上げたの?
?が、尽きません。

こころ惹かれます。

そんなマチュピチュ7つのミステリーをご紹介します。

\マチュピチュ行きを決めたらまず読んで/
▶︎マチュピチュ攻略完全ガイド

マチュピチュ「謎の扉」とは?

マチュピチュ新発見のニュース
マチュピチュでの新発見のニュース by “Forbe

マチュピチュは、アメリカの探検家ハイラム・ビンガムによって、1911年に発見されました。
ちなみにビンガム氏、映画『インディ・ジョーンズ』のモデルになった人です。

で、マチュピチュ発見以来の発見といわれたのが、2010年の〝マチュピチュの隠し扉〟。

フランスの2人の考古学者が、隠し扉の存在を明らかにしました。

石を積み上げた扉の向こうには…皇帝!?を埋葬したと思われる墓や金銀財宝の副葬品が…地中レーダーや3Dスキャンほかのハイテク機器によって確認されてます。

が、しかし10年以上経つ2024年現在も、いまだペルー政府の保護優先判断で、調査は限定的。入り口をおおう石を取りのぞくことで、マチュピチュの構造を、どんな危険にさらすことになるか分からない、という見解です。

つまりは、謎のまま。
国家の宝、人類の宝だから慎重にならざる得ないですが…早く見たいよねぇ。

いったい何のためにできたかマチュピチュ?

Google Earth マチュピチュの3D地図

*立体で見るといかにマチュピチュが2つの山にはさまれた場所にあるかがわかります。
地図を拡大表示して3Dでマチュピチュの位置関係を見てください(見つけられない場合は「グーグルアースのマチュピチュ3D地図」から見て

マチュピチュは〝マチュピチュ山(=老いた峰)〟と〝ワイナピチュ(=若き峰)〟をつなぐ、切り立った尾根に出現する天空都市。裾野からは絶対に見ることのできない、隠れた都市です。

なぜあんな山奥に街をつくったのか?
征服者スペインから逃げるためだったのか?

この謎は発見以来、いまだつづいています。

ワタシA

ワタシA

マチュピチュが発見されたときは、征服者のスペインから逃れた最後の砦「ビルカバンバ」だと思われてました

後でほんとうの「ビルカバンバ」が見つかったんで、この説、消えたんでしょ

ワタシB

ワタシB

マチュピチュをこの場所につくった意図の謎は深まるばかり。

マチュピチュ遠景
老いた峰マチュピチュ山からの景色

宗教施設が有力説

いま有力とされてるのが、インカ信仰の対象である〝太陽〟を研究する宗教施設だったという説。

大きな理由のひとつとして、マチュピチュ遺跡は、南北を高い山にはさまれた尾根の上にあるので、東西の方角がひらけていて、太陽を観測・研究するのにピッタリだからです。夏至と冬至が正確にわかる窓もあります。太陽と月の神殿が対で祀られた聖地とも考えられているのです。

ハイラム・ビンガムのチームが、発掘した遺骨を全部女性のものと間違え「太陽の処女」の寺院と仮説を立てたともいわれていました。結局遺骨は、男女半々でしたが…

ほかにも、皇帝の別荘、日本でいう那須の御用邸的なものだとする説もあります。だから、側近の王族・貴族の屋敷もあるとされますが、この不便な地に別荘というのもちょっとムリがあるような。

王族・貴族の屋敷があるのは、みな、太陽神を支える神官だったからともいわれてます。

農業研究所として機能していた説も。遺跡だけでなく周辺にも多くの段々畑があり、異なる気象条件での栽培実験に使われていた理論です。インカ帝国がマチュピチュを、農業技術発展のための拠点としていたという。

モライ遺跡を上から見た画像
インカ帝国の首都クスコからマチュピチュの途中にある遺跡。段々畑の温度差で作物の研究をしていたという

最近では、マチュピチュが単一の目的ではなくて、複数の機能、例えば宗教施設であり皇帝の避暑地であったとか。なんなら農業も研究していたよという。そうした複合施設として捉えられることが多いようです。

【人気のトレッキングコース「インカトレイル」は、聖なる巡礼の道】
ピラミッドなど古代文明と天文学を研究するイタリアの考古学者いわく。
インカ古道を行く「インカトレイル」も、特定の天体現象や神聖な場所を結ぶように設計されていて、聖地マチュピチュへの巡礼の道とのこと。圧巻の眺望を眺めながら、巡礼者がマチュピチュに入る心がまえを整えていく道。遺跡内のパワースポット「インティワタナ」を目指す…

謎の技術|鉄の道具ナシで石をカット!?

マチュピチュ3つの窓外からの画像

どうやって10トンもの石を、標高2,430mもある山の上まで運んだのか?

ワタシA

ワタシA

遺跡近くに採石場があるので、そこから切り出したとする説と
いやいや、この辺りだけじゃこんなたくさんムリでしょとする説とに分かれます

採石場も1ヶ所じゃなかったとか?
この切り立った尾根じゃ、コロを使って運ぶなんてムリだもんね

ワタシB

ワタシB

ワタシA

ワタシA

結論は、わからないというコトで。

想像の余地があってヨシとすべきかもですね

マチュピチュのインティワタナの画像
マチュピチュ最大のパワースポット「インティワタナ」
ワタシA

ワタシA

このインティワタナは日時計ともいわれてます

製鉄技術はなかったが、石の加工技術を知っていた

  • 岩の割れめや穴に水をふくませた棒を入れて、膨張する力を使う方法。
    穴などの大きさや深さ、角度などを考えながら、イメージ通りの形にする技術をもっていたようです。
  • また、使用する花崗岩(かこうがん)を、より硬い黒曜石(こくようせき)で加工することも習得してました。

だからヘンテコな形の「インティワタナ」も削れたわけです。

積んだだけの石が地震国ペルーで崩れないという謎

マチュピチュの遺跡内の画像

カミソリの刃1枚通さないインカの石積み。ピシーっと積んで、〝つなぎ〟をまったく使ってません。

ペルーは日本と同じ地震国ですが、デモ平気。
表面上はただ積んでるだけに見えますが、中で、凹凸のかみ合わせの細工がされているので、ビクともしないんです。

この細工を、強度の違う石で削りながらしてたナンテ…気が遠くなるような作業。
インカの石積み職人さんは、根気のかたまりです。

でも、じつはマチュピチュの石積みにも、つなぎに粘土とか使ってる石積みもあります…通路とか倉庫とか。
さほど重要じゃない石積みは、見映えもさほど気にしないのでということらしい。

2019年ブラジルの大学の調査で、マチュピチュは北東〜南西、北西〜南東に伸びる2つの断層が交差する場所に建てられてることが判明。地殻変動が起きやすく、地震が発生しやすい場所なそうな。
にもかかわらずの「マチュピチュ石積み」の耐震性、驚異です!

謎は、マチュピチュの段々畑にも

マチュピチュの段々畑を横から見た画像
マチュピチュの段々畑は想像以上に一段が高くて、急勾配

マチュピチュの段々畑は「アンデネス」というんですが、近くに行くと高さ3mという巨大な階段。しかも、けっこうな急勾配です。しかもこの段々畑、標高差なんと約400mもあります。山の斜面を利用して、ずっと上まで続いているんです。まるで巨大な階段ピラミッドのよう。

この「アンデネス」の設計が、インカ帝国の山岳地帯における農業技術を象徴しているんだとか。山がちな地形を逆手に取った知恵の結晶ってわけです。

驚きは設計技術にも隠されてる

考古学者たちの研究の結果、ウナるようなインカの技術がわかってきました。

  1. 地形に合わせた設計: 段々畑の向きは、場所場所の地形や水の流れに合わせ緻密に設計されてる
  2. 効率的な水利用: 雨季の大雨も、乾季の水不足も、設計でうまく対応
  3. 気温調整機能: 石づくりの段々畑の壁は、昼間の熱を蓄え夜に放出。これで、寒暖差が激しい高地でも作物を守れた

とにかくこの設計、いちばん多くの作物が穫れるよう考えられてるそう。ジャガイモやとうもろこしほか、高低差を活かしたいろいろな作物が収穫できたと考えられてます。

洪水防止のスゴい仕組み

毎年、マチュピチュに行きたくとも行けないほどの洪水が、この界隈では起こります。でも「アンデネス」は、洪水を防ぐ役割も果たしてます。

急斜面につくられた段々畑が、雨水をゆっくりと下に流す〝天然のダム〟になってるんです。大雨が降っても、水がザーっと一気に流れ出すのを防いでます。

この仕組みは現在でも有効。2010年、集中豪雨でマチュピチュ周辺が大規模な洪水に見舞われたときも、遺跡自体はほとんど被害を受けませんでした。1500年以上前のインカの知恵が、いまも遺跡を守りつづけてます。

農業実験場としての一面も

2009年、英国の考古学者の発表によると、マチュピチュの段々畑はたんなる食料生産の場ではなく、洗練された農業実験場だった可能性があるとか。2021年には別の研究で、この「アンデネス」での農業実験が、インカ帝国全体の食料生産アップに貢献していたのではとも指摘されています。

マチュピチュの水の謎|水源はどこだ!

マチュピチュの水路の画像
ときおり地上に現れるマチュピチュの水路

マチュピチュには水路が張りめぐらされてて、16ヶ所もの水くみ場があります。

水源はおそらくマチュピチュを抱くマチュピチュ山のどこかだろうとはいわれていますが、いまだ水源の発見にはいたってません。

そして、遺跡の地下に張りめぐらされた水路がどのようにつくられたのかも、もちろん、遺跡全体を掘り起こしてみなくては分からないという。

マチュピチュの水路のアップ画像
広大な遺跡内にネットワークのように水路が走る

高低差を利用し、いまだに水を遺跡中に行き渡らせている技術力は、そうとうなものだということしか…分かりません。

マチュピチュ、謎の宇宙人説

宇宙人グレイ

マチュピチュから発掘された遺骨の中に、あきらかに、通常より長い頭部の遺骨があります。

そう、それはまるでエイリアン…宇宙人グレイ…

この辺りの風習で、幼児期に頭部をしばって長くするようなことがあったようです。
ほかにもこうした遺骨が発見されているので、
ちょっと似てはいますが宇宙人グレイとは関係ないようです。

マチュピチュ最大の謎は

マチュピチュ全景

謎が最大というより、スケールが最大。
この風景のどこかにヒトの顔が見えませんか?

マチュピチュ全景を45度起こす

こんな感じで、マチュピチュを90度起こすと…
マチュピチュをつくった皇帝パチャクテクの横顔が現れます!

皇帝は、この景色が見えてたからこそマチュピチュをここに築いたとまで考える人も。

発見されてから100年経つのに…
依然、謎の多いマチュピチュ。

それは、インカの人たちが文字を使うことをしなかったためで、歴史を伝える記録がないからです。

正確には、記録がまったくないわけではありません。
「キープ」という、紐に結び目をつくって数を表したりしていたものが、少ないですが残ってます。

ただこのキープですら、最近少し解読が進んだという状態。
まだまだ当分、マチュピチュの謎が解明されることはないでしょう。 

でも、だから魅力的なのかも。

ミステリアスなところがあるから、ヒトはマチュピチュに惹かれるし、訪れたいなと思う。

人間も、ちょっと謎めいてたりすると…気になるじゃないですか!  

で、そんな謎に満ちたマチュピチュも魅力的ですけど、ほかにも見どころはたくさんあるので、マチュピチュ【見どころ完全版】に熱く、語ってみたので読んでみてください。

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4 件のコメント

  1. 自分も宇宙人やUFOは半信半疑でしたが、数年前の早朝、空中に
    巨大なクリスタルホワイトの三角錐型の物体が微動だにせず浮かんで
    いたのを見た時からやはり この宇宙には何かがある事を確信しました。
    だいたい、この地球は無害の水、酸素、数万年の比較的安定した気候を
    施す月の大きさと地球との距離、放射線を防ぐオゾン層存在・・・
    生命が生きるのに うまく出来過ぎていると思いませんか。
    又、光の速さは30万㌔/Sを超えない。例え動いている物体から光を
    放っても。
    重力は重さや大きさや質量に関係なく、空気抵抗がなければ全ての物体は
    同時に着地する。全くもって不思議であり、何らかの理由があってこの
    仕組みができているのではないでしょうか?

  2. 宇宙人説>最近の最新調査の結果が発表されました。
         頭部が長いのは生まれた後に伸ばしたのではなく、元々
         頭部が長く、その証拠に現在の人間より脳が入る容量が
         25%入る形状をし、ミトコンドリアも地球人のDNA配列とは
         異なっているという発表でした。
         すなわち、地球人の人間ではなく、異星人種の可能性が極めて
         高いという事です。

    • 松平 様

      貴重なご報告ありがとうございます!
      こうした遺跡は解明が進むほど謎が深まったりもしますね。
      地球外生命体の可能性、なんだかワクワクしてきます。
      私も調べて、記事に追加させていただきます。
      ありがとうございました。

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