バルセロナの絶対!行かなきゃのレストランで、カタルーニャ気質を学ぶ。

ディスフルタールのデザート
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旅の楽しみのひとつは、うまいものを食べること。

美食なくして、旅とはいえず

 

しつこく、おいしいもの追求のワタシです。

で、バルセロナにはゴマンとおいしい店があり、さんざん紹介されつくしてると

バルセロナで話題は〝楽しい〟レストランでも書きました。

なので、さんざん紹介されてはいるが、こんな紹介のされ方はしてないだろうという話です。

まず、せっかくバルセロナに行くなら、ここでしか味わえないもの食べたいと思う。

当然です。

ただ、今回ご紹介するソレは変わった食材とかではなく、〝文化〟。

〝カタルーニャ気質を食べる〟です。

「マジメかっ」ってわけではないけど、バルセロナのあるカタルーニャ地方って、スペインの中でも特別。

いまでもマジ「独立!」と叫んで、住民投票までしちゃう土地柄なわけですよ。

で、そんな気風というか、スピリッツみたいなのを、おいしい料理を食べて感じられたら、それはやはり、旅の醍醐味ではなかろうかと。

それも、世界最高峰といわれた伝説のレストラン「エル・ブジ」(バルセロナ、カタルーニャ的にはエル・ブリらしい…)をほうふつさせる料理で。

となったら、ガ然、行く気になりません?

しかも、そんなに高くないんですぜ。

「エル・ブジ」黄金期を支えた、3トップのシェフが腕をふるう店

「ディスフルタール」の、おいしいだけじゃない真髄。

バルセロナのおすすめレストランに必ず登場するこの店を、

こんなふうに味わうのも、けっこう面白いです。

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まず、エル・ブジってなに? どんなレストラン?

エルブジ入り口
By Charles Haynes from Sydney, Australia (Side Entrance Arch) [CC BY-SA 2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)], via Wikimedia Commons

 

そもそも「エル・ブジ」とは、元祖〝世界一予約が取れない店〟。

コース料理だけのサービスで、多いときには全40皿なんてコースもあったという驚愕のレストランです。

1年のうち半年だけ営業して、残り半年は料理の研究開発をするという店で、

毎シーズン、メニューが一新。

つまり、二度と同じ料理は食べられないというレストランでした。

アルギン酸だとか、亜酸化窒素だとかを使って、〝分子ガストロノミー〟を提唱したフェラン・アドリアがオーナー・シェフで、

当時画期的、アバンギャルドだったこれらの調理法は、いまや世界中のレストランであたりまえのように行われてます。

日本でもTVが取り上げるなどして、一世を風靡。

学ランみたいなジャケットを着る料理研究家の招待で、フェラン来日。

ユズなど日本の食材に魅せられて、以後、彼の料理には多くの日本食材が取り入れられるようになります。

フェラン・アドリア
By OFFICIAL LEWEB PHOTOS
LE WEB PARIS 2013 – CONFERENCES – PLENARY 1 – FERRAN ADRIA https://www.flickr.com/photos/leweb3/11315101065

で、この店…

2011年、経営不振とかではまったくなく、「このまま続けるの無理っす」とあっけらかんと閉店したことでも有名。

その後フェランは、料理の財団・研究所をつくって、いまも料理研究に没頭してます。

来年2018年には、キッチン付きのラボがオープン予定とか。

残念ながら一般ピープルの食べられるレストランではないのが、クヤシイですが…

 

また、東日本大震災のサポートに、フェラン自らが委員長となって来日し、世界のトップシェフ9人による料理サミットを開催したことでも知られてます。

閉店直前の最後のメニューに、東北の食材が使われたのもニュースになりました。

 

で、この「エル・ブジ」。

総勢60〜70人のスタッフが全力で料理をつくっていたことでも知られてる。

そして、この大所帯を仕切っていたのが、今回ご紹介する「ディスフルタール」のオーナー・シェフの3人というわけです。

バルセロナ、つまりカタルーニャ人はチームプレー得意

人間の塔

で、「エル・ブジ」の席数は約50席だったとかで、スタッフ60〜70人って、多すぎじゃね?

そう思いますよね、ふつう。

でも、じつはカタルーニャの人たちって、抜群のチームワークが自慢だったりします。

いちばん分かりやすいのが、「人間の塔」と呼ばれる組体操みたいなもので、

カタルーニャ地方のお祭りなどで行われる、民族の象徴です。

これ、いちばん上に立つのは小ちゃい子なんだけど、そのスターを支える土台となる人たち、高さをキープする胴体になる人たち、何十人もが協力してこの塔、つくります。

これぞ、カタルーニャなのだそうな。

土台や胴体になるような献身性、〝滅私〟を発揮できるのが、カタルーニャ人の強みなんだそうです。

FCバルセロナでも、メッシのために、みんなが滅私なわけですよ。

ま、このチーム、外国人選手も多いんですけど…

 

話を「ディスフルタール」に戻します。

3人のオーナーシェフたちはみんな、「エル・ブジ」でもトップを張ってた人たちです。

ま、頂点にはフェラン・アドリアがいたんですけどもね。

で、3人それぞれが店をかまえても全然不思議じゃない実力者ぞろいなわけです。

 

でも、3人でやってる。

 

ともすると自己中なワタシには、このあたり、とっても不思議に思います。

オリオル
2人とは19年いっしょに料理をやってるからね。
家族の誰より長い時間を過ごしてるんで、お互いのことがよく分かるんだよ。
リスペクトし合ってるから、意見をまとめる必要なんてないしね

 

この人「エル・ブジ」でも

番頭さんみたいな人でした。

いまも、まとめる必要ナイとはいってますが、まとめ役。

バルセロナっ子。カタルーニャ人です。

マテウ
みんなプロの料理人だからさ、毎日意見の出し合いだよ。
まぁ、ケンカともいうか。
でも、疑問を残したまま仕事するのはよくないからね

 

マテウは北カタルーニャの出身。

ふだんは、3人がもつもう1軒のレストラン「コンパルティール」にいます。

エドゥアルト
3人なら、3つの脳と6つの目と6本の手があるわけじゃん。
ひとりじゃ気がつかないことも、誰かが気づける。
ケンカ? そりゃするさ。
でも、チームでやることが重要なんだよ。

 

エドゥアルトは、バルセロナよりも南のタラゴナ出身。

もちカタルーニャ人の38歳。

3人の中ではいちばん若いけど、ほかの2人が42歳なんで、あんま変わらない。

 

と、チームであるのが当然ヨという3人の答えに

え〜、君ら優等生すぎない? と若干いぶかりながらも、

まぁ、これがカタルーニャ気質なんでしょうねと納得したワタシです。

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チームのレストランでつくる料理は、こんなよ

ディスフルタールの料理

まず前菜

手前の松ぼっくりの上に乗っているのが、オブラートのラビオリ。

中には、バジルや松の実、パルミジャーノ、パンチェッタが入ってます。

用意されたスープにつけて食べるのだけど、

口に入れた瞬間〝ジェノベーゼ〟!と叫びたくなる味が広がる。

見かけはまるで違うのに、そのまま口にスパゲッティを入れれば

あの緑のジェノベーゼ・パスタの完成です。

材料いっしょとはいえ、いや、なかなか。

奥に見えるオリーブも、これ、信じられないほど手のこんだ〝料理〟。

まずオリーブとオレンジを潰してスープにしたらディスフルタールの料理

次にパルミジャーノのみじん切りを足してお湯に入れ、

雑なものを取りのぞくために濾して、油分と分ける。

それをゼラチンで固めて凍らせたら、カカオバターで色付けするという

あ〜メンドクサイ、料理です。

でも、口に入れると、しゃか〜んと割れて

少し甘酸っぱいオレンジの香りのするオリーブ味のスープが溶け出ます。

すんごくウマイし、固い→割れた感じ→とろっと濃厚スープの3つの食感が楽しめる。

いやもう、さすがです。

これぞ、お金出して食べる料理って感じ。

 

次にメインディッシュ

ディスフルタールの料理

ほほ、賢明なみなさんは、そろそろお気づきかと。

カルパッチョに見えますよね。

そうです。カルパッチョです。何か?

ただ、真ん中の白いのが、凝っててですね。

髄のゼラチンを1回煮てクリームにしてから、寒天で固めてます。

ほんと、この人たちの料理って、手間ヒマかけるよね〜。

これまた口の中で、とろけます。

このクリーミィな髄とやわらかカルパッチョが、絶妙にからみ合うのでした。

 

そして、デザート

ディスフルタールのデザート

これは、最初の写真でタネ明かししちゃってるので、面白くないですが

中にチョコが入ってる唐辛子型のデザート。

緑がミント味チョコで、赤がちょっと辛いチョコ。

カタルーニャでは昔、チョコとパンとオリーブオイルを合わせて食べていたんだそうな。

辛味チョコ、塩キャラメルみたいなもんですわね。

意外なとり合わせ。

ワタシ的には、塩キャラのが好きではありましたが。

 

とまぁ、こんな感じのお料理が食べられるわけです。

サプライズと美味の連続技で攻めてきます。

ややオーバーになるけど〝奇想天外〟びっくり仰天で、おいしい料理。

 

ま、サルバトール・ダリが生まれたカタルーニャですからね。

アントニ・ガウディだって、かなりな奇才ですし。

サプライズが好きな民族なんでありましょう。

 

この店、「いまさらエル・ブジ風料理なんて…」と思う人もいるようです。

流行りすたりという意味では、やや時代遅れなのかも。

でも、意外や地元のシニアには

「うんにゃ、懐かしいカタルーニャの味やのう」と人気があるらしい。

流行のもっと以前の歴史的な味を再現してもいるわけですね。

だから、おいしいネでいいようにも思います。

 

エル・ブジ讃歌といまどきレストランの顔

ディスフルタール店内

で、ここんち、入り口からテーブルに行き着くまでに、オープンキッチンの間を通ります。

食後の帰り道も同様。

これって、かつて「エル・ブジ」で。客は最初にキッチンに行き、そして帰る前にもキッチンに寄るようになっていたのを、簡素化したシステム。

思うにオマージュなんじゃないでしょか。

スタッフも厨房とサービス合わせて30人ほど。

小さな店ですが…大所帯。

ディスフルタール店内

でも、イマドキの顔ももちろんあわせもってます。

最近バルセロナじゃ、バルより落ち着いてて、レストランよりカジュアルな

〝レストラン・バル〟なる形態が人気。

「ディスフルタール」はまさしくそれで、とてもカジュアル。

そして、オープンした直後の2015年にミシュラン1ツ星を獲得し、

2016年にはヨーロッパのベスト新レストラン、

2017年には期待の新星レストランの評価を受けているわけで。

ただの「エル・ブジ」郷愁って店ではありませぬ。

 

ま、いちばん嬉しいのは、20〜30皿にもなるコースメニューが

110〜150ユーロ(約1万3000円〜1万8000円)。

こりゃ安いでしょう!

 

問題は、やはりこの店も予約が取れない…

エル・ブジほどではないにしても

オンラインでの予約は120日前から…

でも、あきらめずに直前に電話すると、ひょんなことで取れたりもするらしいので

クラ〜イ でなく トラ〜イ。

 

最後に。

まぁ、シノゴノ書きましたが、うまくて驚きの連続なので、おすすめです。

そして、店名のディスフルタールは〝楽しんで〟という意味。

前の記事、バルセロナで話題は〝楽しい〟レストランにもつながるということで。

どうぞよろしくね!

 

Disfrutar(ディスフルタール)
→ディスフルタールのサイトへ
住所:Carrer de Villarroel 163, Barcelona, Spain
電話:+34-933-486-896
営業時間:13時〜14時45分・20時〜21時45分*メニュー数が多いので、この時間にはスタートしないとってことですね
休み:日・月曜

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