人気のイタリア。
ゴハンはおいしいし、みんな陽気で最高ですよね。
とはいえ、もろもろ問題がないわけじゃ決してありません。
イイ加減だし…
お調子者多いし…
男子、マザコンだし…
そう!
あるときワタシ、ヒラメキました。
このマザコンな人たちを手なずける方法を。
困ったときには、彼らのマザコンっぷりに訴えるというワザ。
これ、いたってマジメな話です。
過去の驚くべき効果を知ったら、アナタも明日から絶対!使いたくなるはず。
〝マンマがゲット・アングリー!〟
目次
すべては、イタリアはシチリア旅行からはじまった
かつてよく母親と海外旅行に行きました。
父親、飛行機ぎらいなんで、お留守番。
で、イタリアの南、シチリア島をレンタカーで回って、本土上陸前のシチリア最終地パレルモでのことです。
旅行をスタートさせて1週間。
まぁそろそろ疲れてくるころです。
・ ・ ・
ホテルにチェックインして、「夕食前にお風呂に入る」とおかぁさまは仰ります。
ハイハイと娘、バスタブにお湯を…お湯を…
あれ、かなりヌルいよ、これは。
熱いお風呂が好きなおかぁさまです。
ちょっとマズいなとは思いましたが、しょうがないですよね…
いちお、パレルモじゃ、イッちゃんいいホテルなんですから。
日本と違って、何もかも完璧とかいかない国ですからして。
ま、知らんぷりしてみることに。
・ ・ ・
しかし、おかぁさまには、ここがイタリアだろうと何だろうと関係ありませんでしたね。
「こんなヌルいお風呂に入ったら、風邪ひいちゃうでしょ!」
まさに、マンマがゲット・アングリー。
って、いわれても…
どうせフロントにお湯がヌルいといったところで、軽くいなされる国だとワタシは承知。
とはいえ、何もしなければ、おかぁさまの怒りはおさまりません。
・ ・ ・
電話じゃ、ハイハイとかいわれてお終いになるに決まってるので、ワタシ、レセプションまで行きましたよ。
そして、涙を流さんばかりに訴えたのが
〝マンマがゲット・アングリー!〟
ほんとうのことですからね。
まぁ、ちょっと芝居がかって、レセプションのカウンターにドヘーっとかって、上半身投げ出してみたりはしましたが…
相手はイタリア人ですから、このくらいはしないとです。
すると、どうでしょう!
何人かのおっちゃんたちが集まってきて、どうした、どうしたと聞くのです。
ナニ!この優しさ!! と内心ほくそ笑みつつ
「いやぁもうね、困ったのよ。
マンマは熱いお湯が出ないと機嫌がすこぶる悪いの。
とくに日本人にとって、お風呂の習慣は大切だからね…」サメザメ。
と、おっちゃんたち、腕を組みつつなにやら議論してます。
そうこうしてるうちに、裏からハンディ・マンのおっちゃん登場。
レセプションのおっちゃんは、直んなかったら、部屋変えるから心配すなとまで声をかけてくれます。
結果、アップグレードされた、熱いお湯の出る部屋に泊まってご満悦のおかぁさまと、魔法の呪文〝マンマがゲット・アングリー〟を手にいれたワタシです。
それはもう、ワタシにとって、神の啓示。
以後、何度この呪文を唱えたことか…
イタリアはフィレンツェ行きの列車でも、使える言葉
ローマからフィレンツェへの列車の中。
おかぁさまは「おなかが空いた」と仰います。
イコール「アナタ、何か食べるもの買ってきてちょうだい」ということですね。
娘、食堂車がある旨おかぁさまに伝えると
「疲れたから動きたくない」と仰います。
ヤリトリするのも無駄なので、娘、食堂車に出かけます。
案の定、食堂車のおっちゃんはいいます。
「ここで食べてもらわにゃ」。
そこで〝マンマがゲット・アングリー〟
「彼女はとても疲れていて、ここまで歩いてくるのはムズカシイ」と続ければ、OKです。
ワタシの両手には、サンドイッチとコーヒーが渡されました。
イタリアといえばのヴェネツィアのホテルでも!
カナル・グランデ=大運河に面したホテルに泊まりました。
なかなか素敵なホテルです。
が、いかんせん古い建物なので、上の階のギシギシ歩く音が気になります。
とはいえ、おかぁさまはベッドに入るとバタンキューで寝入る方なので、お怒りになることはありません。
でもワタシ…こと寝ることに関しては、とても神経質です。
寝れたもんじゃありません。
・ ・ ・
で、翌日〝マンマがゲット・アングリー〟発動です。
ま、マンマでなくて、ワタシがゲット・アングリーなんですけど。
細かいことはいいじゃないですか。
結果、眺望最高、天井高倍の角部屋に移って、安眠をゲットしました。
素晴らしい効果です。
あ、でも相手を見なきゃダメです。
おばちゃんではなく、おっちゃんかお兄ちゃん。
おばちゃんは万国共通、そんなには優しくないです。
イタリア、上には上がいた
で、〝マンマがゲット・アングリー〟にすっかり味をしめたワタシ、
イタリア人の嫁になった友だちに、この話をしました。
ちょっと自慢したかったからね〜
ところが、です。
彼女いわく
「それ、使うならノンナがゲット・アングリーよ。
イタリア男はもちろんマンマに弱いけど、おばあちゃん=ノンナにはもっと弱いのよ」
だって。
マンマ・ミーア(なんてこったい)!
さすがワタシの友だち。
ま、マンマだろうが、ノンナだろうが使ってみてください。
あ、でもマンマもノンナもいないのに使っちゃダメですよ。
バレますからね。
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