- 日用品や電子機器にも制限がある?
- 国際線での機内持ち込み禁止アイテムが知りたい
- 禁止アイテム・制限アイテムを持っていってしまったら…対処法
海外旅行に出かけるのに、国際線での機内持ち込みルールはチョイ複雑。実際、わかりにくいですよね。
とくに悩ましいのが、禁止ではないけど制限のルールがあるもの。〝あれ? モバイルバッテリーって何個でもOKだっけ〟とか。
とはいえ…旅行前ってバタバタしているので、手荷物は持ち込みルール忘れてザザッと詰めがち。
うっかり制限品をたくさん持ち込んで、空港で困った!ナンテことにもなりかねません。
もっとも気になる「持ち込みに制限ルールがあるアイテム」をまず解説。そして、まぁ考えりゃ当然だよねの「機内持ち込み禁止アイテム」を補足して、楽器やスポーツ用具などについてもご案内します。
もちろん、禁止・制限アイテムを持って空港にきてしまったときの対処法も解説するので、読んでください。
目次
国際線の機内持ち込みにルールがあるもの
国際線の機内持ち込みが可能なアイテムでも、特定のルールがあるものも。
- 液体
- 一部の電子機器
- 医療機器や薬
制限ルールを守って、空港でのセキュリティチェックをスムーズに通過しましょう。
液体
液体は、100㎖以下の容器に入れて持ち込むルールです。
液体を入れた容器は、さらに1ℓ(縦横20cm以下)サイズのジッパー付き、透明なプラスチック袋にまとめる必要があります。袋は1人1つ。他人との共有は認められていません。
手の消毒液などの例外もあり、薬や特別な食品などは規定範囲外となる場合があります。
ペットボトルも開封前・開封後にかかわらず、持ち込めません。
搭乗前のセキュリティチェックでは、液体が入った袋を提示します。スムーズな搭乗のためにバッグから出して準備を。
一部の電子機器
電子機器には、持ち込みが許可されるものや一部制限がかかるアイテムがあります。
ラップトップやスマートフォンなどの電子デバイス | 電子書籍リーダーやタブレット | モバイルバッテリー | 電子タバコやヴェイプ | ワイヤレス機器やBluetoothデバイス | ドローンなどの特定の電子機器 |
持ち込み可能 | 持ち込み可能 | 容量制限あり | 機内での使用禁止 | 機内モードに設定 | 事前承認が必要 |
機内に持ち込めるモバイルバッテリーは?
航空会社によってルールが違いますが、バッテリー容量が
・100Wh以下のものは何個でも持ち込み可能
・100Whを超えて160Wh以下のものは最大で2個持ち込みが可能
ちなみにANAとJALは上記の規定通りで、161Wh以上のモバイルバッテリーは持ち込めません。
搭乗する航空会社の規定を必ず確認しましょう。
モバイルバッテリーはスーツケースに入れちゃダメ
機内持ち込みに容量制限のあるモバイルバッテリー、ならば預け入れのスーツケースに入れちゃおと思う人も多いかと。これ、NG。
モバイルバッテリー本体にはリチウムイオンバッテリーが付いていて、外から強い衝撃を加えられると発熱・発火する可能性があり「危険物」 に分類されます。そのため、スーツケースに入れて預けることはできません。
もし預けてしまうと、アナウンスで呼び出されて検査を受けたり、スーツケースを開けられ没収されるので要注意です。→恥ずかしながらワタシは呼び出されました。没収は免れましたが…
離陸や着陸時には、電子機器の使用が制限されます。乗務員のアナウンスに注意を払い、指示に従いましょう。ルール遵守は、安全と快適な飛行を守るために重要です。
ノートパソコンなどの大きなデバイスは、安全検査時にケースから取り出してスキャンするので、順番を待つ間にケースから出しておくこと。
海外旅行に持って行くモバイルバッテリーについてはコチラ▶︎失敗しない!旅のスタイル別モバイルバッテリー5選
医療機器や薬
医療機器や薬のように健康維持に必要なものであっても、航空の安全と規制を守るための措置がとられます。エアラインによってルールが違うので、要確認です。
- 医療機器の持ち込みは、医師の診断書が必要な場合もある
- 特定の薬は処方箋を提示する必要がある
- 液体の薬は容量制限を適用することがある
- 注射器や自己注射用ペンは安全性を確認後、持ち込みが許可される
- 応急処置用キットは基本的に持ち込み可能だが、内容によっては制限がある
診断書や処方箋の提示は、旅行者にとって必要不可欠な薬であると証明するためや、薬物の乱用リスク防止のために行われます。日本語ではなく英文の書類を用意しましょう。
電子機器に該当する医療機器も、航空会社への事前申請と使用許可が必要です。酸素タンクのような特殊な医療機器の持ち込みには、航空会社の承認を得なければなりません。
国際線の機内持ち込みが禁止されているもの
国際線では、安全を確保するために機内への持ち込みを禁止しているアイテムがあります。以下のアイテムは機内への持ち込みはダメ。まぁ、爆発物や毒物、感染性物質なんてスーツケースに入れてもダメですけど…
- 鋭利なもの
- 爆発物・火器
- 化学物質・毒物・感染性物質
持ち込み禁止アイテムは、事故を引き起こしたり、乗客に危害を加える可能性があるため、厳しく制限されています。機内への持ち込みが禁止されている物品を、しっかりと理解しましょう。
鋭利なもの
国際線の機内では、鋭利なものの持ち込みも禁止されています。日常的に使用するアイテムでも、機内持ち込みの規制になることが多いので要チェック。
- ナイフやカッターなどのカッティングツール
- シェービングカミソリ(安全カミソリを除く)
- 大型の針や裁縫用針
- ダーツのような尖ったスポーツ用品
- 釣り竿のフックや釣り用ナイフ
- ハサミ(刃渡りが6cmを超えるもの→6cm以下でもワタシは没収されたので注意!)
- アイスアックスやクライミング用のピッケル
- マーシャルアーツ用具(ヌンチャク、サイなど)
- 剣やサーベル、剣道の竹刀などの武器類
- スキューバダイビングのナイフやハープーンガン
鋭利なものを持ち込む際は、預け入れ手荷物として預ける必要があります。ただしセキュリティチェックによっては有無を言わさず破棄されることもあるので、預け入れ荷物にするほうが安心です。その場合でも、追加の手続きや制限が伴うケースもあるのでとにかく事前確認を
爆発物・火器
爆発物や火器などの持ち込みは厳しく禁止されています。
手榴弾やダイナマイトなど論外ですが、花火や爆竹なども持ち込み禁止です。銃器についても弾薬やカートリッジなどの部品、モデルガンなどの凶器類似品も機内持ち込みは認められてません。
*航空会社によっては、射撃や狩猟スポーツ用の銃火器と弾薬を受託手荷物で受け付けているところもあります
化学物質・毒物・感染性物質
化学物質や毒物、感染性物質の持ち込みにも厳しい規制があります。
- 毒性化学物質や毒薬
- 感染性物質(病原体を含む標本など)
- 強酸や強アルカリなど腐食性化学物質
- 自己防衛用の催涙スプレー含む防御スプレー類
- 農薬や放射性物質
- 化学薬品を含む消火器やガスボンベ
特定の条件や許可を得た場合に限り、持ち込める場合もありますが原則として、持ち込みは許されません。
特殊なアイテムの機内持ち込み規則
以下のような特殊なアイテムを持ち込みたい場合も、航空会社の規定をしっかり確認しましょう。
- スポーツ用具や楽器
- 電動アシストつき自転車や車椅子
- 電動工具やバッテリー
ルールを理解していればアイテムを安全に運んだり、トラブルを避けたりするのに役立ちます。
スポーツ用具や楽器
スポーツ用具や楽器は、サイズや種類によって制限を受けます。硬式野球のバットやゴルフクラブなどの長尺のアイテム、アイススケートの靴は、一般的に預け荷物の扱いです。一部のスポーツ用具は、武器と見なされる可能性があるからです。
小型の楽器の場合は、専用ケースに入れれば、機内持ち込み可能なケースが多いです。大型の楽器は、追加料金がかかることも。
スポーツ用具や楽器を機内に持ち込むときは、予約時の申告が望ましいです。機内に持ち込める楽器でも、機内の混雑状況によっては、預ける必要があります。楽器を持ち込む際には、飛行中の温度変化や気圧の変化から楽器を守るため対策も重要です。
電動アシストつき自転車や車椅子
電動アシスト自転車は、航空会社によって持ち込み規則が異なります。リチウムバッテリーをふくむため、安全上特別な取り扱いが必要だからです。多くの場合、バッテリーを取り外して手荷物として預けるよう要求されます。
車椅子の場合も、航空会社への事前連絡と手続きが必須です。総重量やサイズの制限を超える車椅子は、持ち込みがむずかしくなります。機内持ち込みが認められないときは、特別な荷物として預けることに。
航空会社によっては、機内で使えるよう車椅子を貸してくれるので、持ち込めないときの対策として活用しましょう。▶︎スリランカで骨折したがガンバる!
電動工具やバッテリー
電動工具やバッテリーは通常、機内への持ち込みは禁止。航空機への安全に影響を及ぼすリスクがあるため、電動工具は貨物室でのみ輸送が許可されます。
バッテリーは持ち込みが可能なタイプも存在しますが、一定のワット時定格量のもの限定です。搭載されたバッテリーは取り外してから持ち込みます。端子をテープで保護するなどの対策を。
規則は安全を守るために、厳格に適用されます。電動工具をふくむ荷物は事前に航空会社に申告し、適切な手続きを行いましょう。追加料金や特別手続きが必要なケースも存在するので注意してください。
機内持ち込み禁止アイテムを持ってきた場合の対処法
機内持ち込み禁止アイテムを持ってきてしまった場合、対処法を知っておくのが重要。空港のセキュリティチェックで禁止アイテムが見つかったときは、破棄か、手荷物カウンターに預けるかで対応することになります。
破棄する
持ち込み禁止アイテムがあった場合、その場で破棄することになるケースもあります。セキュリティチェックでは、許可されていない物品が没収されることも珍しくありません。
見つかったアイテムが高価なものや貴重品である場合は、ただちに破棄されるとは限りません。ほかの対処方法が検討されたり、持ち主がほかの解決策を提案する機会が得られたりすることもあります。
禁止アイテムを持ち込まないよう注意することが、トラブルを避ける最も確実な方法です。
手荷物カウンターに預ける
機内に持ち込めないアイテムがある場合、手荷物カウンターに預けるのも選択肢の1つ。手荷物を預ける手続きは、かんたんです。航空会社の定める規定のサイズや、重量制限を確認しましょう。
容量制限を超える液体やジェルなどは預け荷物になります。高価な電子機器は破損のリスクを考え、厳重にただしチェックを受けるために開封しやすくパッキングしましょう。
預け荷物は追加料金が発生することもあるので、事前に航空会社の規定を確認です。
国際線の機内持ち込みに関するよくある疑問
国際線での持ち込みルールは、日常的に使う食品や化粧品、ベビー用品にも例外はありません。機内持ち込みに関する、よくある疑問を解消して、スムーズに搭乗できるようにしましょう。
食品の持ち込みはできる?
個人消費のための食品であれば、ほとんどの国際線で持ち込みが認められています。
ただし液体やゼリー状、ペースト状の食品の場合は注意!容量100ml以下の容器に入れたうえで、1ℓサイズの透明な再封可能な袋に入れる必要があります。水気のある食品も引っかかる可能性があるので注意してください。
生鮮食品や肉製品は、持ち込みを制限している国が多く、果物や野菜など植物系の食品も、検疫で持ち込みを禁止する場合があります。匂いの強い食べものも持ち込みを拒否されることが多いので気をつけましょう。ドリアンとか豚まんとか…
化粧品やコンタクト洗浄液などのケア用品制限は?
化粧品やケア用品(コンタクトの洗浄液など)の機内持ち込みにもルールがあります。航空会社や出発地、到着地の国によって規定が異なることもあるので要注意です。
基本、液体の持ち込みルールと同じと思ってください。
- 化粧品やケア用品は、100ml以下の容器に入れる
- 各容器は透明で、ジッパー付きなプラスチックバッグ(縦横20cm以下)に入れる
- プラスチックバッグは1人1つに限られており、容量は1リットル以内におさめる
- スプレー缶やエアゾールなどの圧縮ガス容器は、制限がある可能性もある
*スプレー缶やエアゾールの圧縮ガス容器は、制限がある場合も。医療用やダイエット関連の化粧品は、例外として許可されることもあるので事前に調べてみてください。
ベビー用品の持ち込みルールは?
ベビーカーは折り畳みが可能であれば、多くの航空会社で機内持ち込みができます。食品のところでも書きましたが、赤ちゃん同伴のベビーフードやミルクは特例措置を受けられます。おむつやおしり拭きなどの基本的なベビー用品も、機内に持ち込みが許可されているので安心してください。
乳幼児を同伴する際には追加の手荷物を許可する航空会社があるので、各エアラインの規定をチェックしてください。
まとめ
国際線の飛行機に乗るには、機内持ち込みのルールを把握しておくことが重要。安全保障上の理由から、爆発物や火器、鋭利な物体、化学物質などの持ち込みは禁止されていますし、日用品や電化製品の持ち込みにも制限があるので、必ず確認しましょう。
- 液体、電子機器、医療機器の持ち込みには特別なルールが適用される
- スポーツ用具、楽器など特殊なアイテムは、規則に従って持ち込む必要がある
- 食品、化粧品の持ち込みもルールを事前に確認する
規定違反のアイテムを持ち込んでしまった場合、搭乗前に破棄するか手荷物として預けます。また、一部アイテムの持ち込みは、特定の条件下で認められている場合も多いです。
国際線の機内持ち込みに関する規則は多岐にわたりますが、事前チェックできていれば、安心。旅行前の準備として、搭乗する航空会社のサイトなどで最新の情報を確認しておきましょう。
海外旅行の持ち物全体についてはコチラの記事をどうぞ▶︎海外旅行の持ち物チェックリスト