オーロラは、冬見るものだと思ってました。
そして、北極に近いほどよく見えるのだろうと思ってました。
でもナント!オーロラ鑑賞確率96%の街、イエローナイフなら、真冬の極寒を耐えることなく、夏のカナダでも、美しいオーロラを満喫できます。
ミステリアスな天空のパフォーマンスを楽しみに出かけましょう。
あ、イエローナイフでは、もちろん冬でも素晴らしいオーロラがバッチリ見えます!
目次
オーロラは、夏でも見える!
ほぼ24時間365日発生してます
太陽の活動が活発であれば、オーロラは出現してるわけで、雲のない快晴、かつ空が暗ければ、いつでも見えるものなんです。
ワタシB
なんだよ。
じゃ、どこでも見えるんじゃないの
ワタシA
それはまた別。オーロラが出やすい場所というのがあるのよ。オーロラベルトって呼ばれてるエリアなんだけど
カナダのイエローナイフでよく見えるワケ
(メンドウな話がきらいな人は、この章の最後だけ読んでくださいネ)
↑スペースシャトルから見た地球上のオーロラ(左)とオーロラベルト(右)の画像です/NASA
とてもかんたんにいうと:
オーロラとは太陽が放出するガスの粒子が、地球の大気にある酸素や窒素の電子と衝突して、発光するもの。
で、この太陽ガスは、地球の北極と南極に吸いこまれます。
だからオーロラは、北欧や北米だけでなく、南米などでも見られるんです。
右上の画像「オーロラベルト」と呼ばれるものは、太陽のガスの粒子が大気に接触する場所、
つまりオーロラが出現するところです。
このオーロラベルトは毎日、太さや濃さが変化しますが、出現する位置はあまり変わりません。
ワタシA
だからこのオーロラベルトの真下にある
カナダやアラスカ、北欧で、
オーロラがよく見えるというわけです。
とくにカナダの街、イエローナイフは直下。
とてもよく見ることができます
世界でいちばんオーロラが見えるイエローナイフ
「オーロラベルト」直下にあるのがカナダの北に位置するイエローナイフという街。
ここ、オーロラ出現率96%とも、98%ともいわれてます。
ま、この出現率にはカラクリがあって、ちょこっと見えただけでもカウントされるので、毎晩毎晩、おおっと感動するほどのオーロラが見えるわけではありません。
ただ、ここイエローナイフは晴天率がとても高いので、いちお、世界でいちばんオーロラが見える街といってよいと思われます。
なにより夏でも、バッチリとオーロラを見ることができます。
ワタシB
でもさ、北欧もオーロラベルトってのの下にあたるんでしょ。
カナダじゃなくてもいいんじゃないの
ワタシA
北欧の夏はなんといっても白夜が長いのよ。
イエローナイフでも6〜7月は白夜になるけど
北欧にくらべると短いから、
夏のオーロラを楽しむならイエローナイフがぴったりなの
夏のオーロラのメリットは、寒くないだけじゃない
夏にオーロラを見に行くメリットは 3点:
- 寒くないから、軽装で楽しめる
- 湖面に映る〝逆さオーロラ〟が見られる
- カメラのバッテリーが長持ちする
軽装とはいえ、ウィンドーブレイカー必須
ま、寒くないといってもさすがに極北。
8〜9月といえど、深夜はけっこう冷えこむので、最低でもウィンドーブレイカーは必要です。
とはいえ、真冬のイエローナイフは、マイナス30度もざらなわけで、こうなると専用の防寒具がないと無理。
とてもダウンジャケットレベルじゃ耐えられません。
そしてやはりシンドイ。
だから軽装でオーロラが楽しめる夏は、かなり楽です。
逆さオーロラが美しい
さらに、夏のオーロラの楽しみをあげると、湖面に映りこんだ〝逆さオーロラ〟を見ることができます!
冬だと湖は凍っちゃうので。
これは、夏だけのオーロラです。
写真撮影にはありがたい長持ちバッテリー
くわえて、写真を撮る人に嬉しいのが、バッテリーが長持ちすること。
寒さの厳しい冬場は、バッテリーの消耗が激しくて、撮影もままなりません。
一眼レフのカメラのバッテリーで、30分くらいしかもたないそうです。
カナダの街イエローナイフの弱点は?
と、オーロラを見るなら、夏のカナダ、イエローナイフが最高! とは思いますが、残念ながらいいことづくめではありません。
夏のイエローナイフのデメリット:
- 郊外に行かないといけない
- オーロラ最高潮になるのは24時〜2時
- オーロラ以外の楽しみが少ない
郊外で見るが基本だけど街でも見える
イエローナイフの場合、街から30分ほど車を走らせた郊外でないと、なかなか感動的なオーロラを見ることができません。
とはいえ、オーロラ出現レベルによっては、上の画像のように街の湊で見れちゃったりもします。
「夕べは久々スゴかったね」と地元の人たちも話すことがあるように、街中では絶対見れないわけではありません。
マックスは夜中の2時前後
そして夏は、21時を過ぎないと空が明るすぎるので、オーロラは見えません。
最高潮に達するのが24時を回ってから。
だから、夜が弱い人はキツイかも。
でも日本との時差が、夏時間でマイナス14時間。
イエローナイフの真夜中が、日本の夕方になるので、長めの昼寝をしておけばよいかと。
ダイヤ買ったり屋外マーケットを楽しんだり
あと、オーロラ以外、ほとんど何もありません。
ここの空港に降り立つと、ほんと極北の感じがひしひしと伝わってきます。
まさしく〝最果て〟のイメージ。
街といっても、10分も歩けば繁華街の端に着くスケール。
でもこの最果て感、ワタシはけっこう好きでした。
北海道の大自然より、もっと裏さびれた雰囲気を醸し出しているのは、厳冬のため、細くしか育たない針葉樹のせいかなとも思いました。
強力セールスポイントは、イエローナイフのあるノースウエスト準州で採掘されるダイヤモンドが買えることです。
アフリカ産のブラッドダイヤモンド(=紛争ダイヤ)はイメージがよろしくないですが、
このカナダ産ダイヤはクオリティも高く、ダイヤで有名なハリー・ウィンストンにも使われています。
値段も市価にくらべたら、安い!
とはいってもダイヤですが。
石だけ買って、日本で細工してもらう方法もあります。
ダイヤを買えないワタシは、夏場しかやらない週末マーケットで、珍しい樺の木のシロップ(8カナダドル=約600円)というのをゲットしました。
クセがなくておいしかったです。
イエローナイフはカナダのどこ?
イエローナイフがどこかというと:
日本からだとカルガリーまで飛んで(約9時間20分)そこからイエローナイフまで約2時間のフライト。
もちろんバンクーバーなどからも乗り継いで行けます。
ホテルももちろんありますが、超ゴージャスとはいかず、3つ星ホテルが3軒。
街いちばんのホテルがビジネスホテルの豪華版くらいにイメージすれば間違いありません。
ワタシはThe Explorer Hotel(ザ・エクスプローラーホテル)に泊まりましたが、居心地はいいしサービスも悪くなかったです。
レストランもあるので(混んでいるので要予約)、4つ星でもいいんじゃないかナと思うレベルでした。
料金は時期によりますが、2022年の11月で約3万円ほど。
夏のオーロラを見るためには
で、重要なのが、どこで、どうやってオーロラを見るかです。
レンタカーを借りて街から離れることもできますが…
これは、ちょっと無謀かも。
オーロラのよく出るポイントも知ってないと意味ないし…
なにしろ極北、なんかあったらヤバイです。
優雅にオーロラ鑑賞できる「オーロラビレッジ」
至れり尽くせりでオーロラが楽しめるのが「オーロラビレッジ」。
トナカイのステーキなぞが食べられるレストランがあり、ティーピーと呼ぶテントで、オーロラ出現までの時間、暖をとったりお茶したりできます。
ゆったり天空を眺められる椅子もあるので、首が痛くならずに済みます。
(ちなみに冬場は防寒具一式貸してくれます)
オーロラビレッジではホテルとのパッケージプランを出しているので、ワタシの泊まったザ・エクスプローラーホテル泊を見てみると…
2人部屋で3泊4日、705カナダドル(約5万8000円)。
*ちょっと古いのですが2019年の夏料金です
3泊の宿泊代とオーロラ観賞3回、空港送迎などがふくまれて、至れりつくせりなことを考えると、アリな値段と思います。
冬のパッケージは、同条件で869カナダドル(約7万1000円)。
*防寒具一式の貸し出しも料金にふくまれているところがポイント
オーロラビレッジのサイト(日本語アリ)
オーロラの見え方
オーロラの色は、酸素が発光する赤と緑。
窒素が発光するピンクや紫があります。
で、ピンクや紫はかなりのレベルのオーロラが発生しないと、なかなか見ることができません。
オーロラの見え方はレベル分けされていて
レベル1 | 霧や霞と見分けのつかないレベル |
レベル2 | 肉眼では白い雲にしか見えず、カメラで撮影するとグリーンに写る |
レベル3 | ちょっとぼんやりしているが、肉眼でもオーロラと分かる |
レベル4 | くっきりと鮮やかに見え、動きも追えるレベル |
レベル5 | ピンクや紫のオーロラも見え、動きも早い |
爆発 | 超絶レベルのものすごいオーロラ。レベル6という人もいる |
イエローナイフのオーロラまとめ
オーロラは夏でも見ることができ、晴天率の高い、カナダのイエローナイフがおすすめというご紹介をしました。
夏のオーロラのメリットは、軽装で済み、湖面に映る〝逆さオーロラ〟が見れ、さらにはカメラのバッテリーが長持ちすること。
イエローナイフでの夏オーロラの弱点は、郊外に行かなきゃいけないのと、夜半がオーロラ最高潮になること、そしてオーロラ以外の楽しみがほとんどないことです。
イエローナイフは最果て感の強い街ですが、オーロラを観賞するには最適。
ワタシは8月末に行きましたが、レベル5のピンクや紫のオーロラを2日続けて見ることができました。
一度はオーロラを見たい!と思っている人は、ぜひ、計画してみてください。
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2 件のコメント
2019年8月12日午後10時ころから13日にかけイエローナイフ郊外に西に向け車を走らせ、50㎞くらいの地点に行って、道路わきに停車していると、キツネが現れました。日暮れが遅く午後11時ころにやっと星が見えだし、北斗7星などを見ていましたが、12時くらいになり、あきらめてイエローに帰ろうと車を東に向けると天空にやや緑がかった、カーテンが天空に表れており、オーロラだと確認しました。感動しました。その後イエローに向け50㎞くらいのスピードで、東に車を走らせていましたが、何回もオーロラショーがあり、最高のショーでは天空からのカーテンが頭上に広がり、末端がやや赤みがかっていました。約10分間感動の渦に巻き込まれていました。横には天の川が見えており、南空には満月があり、オーロラショーに花を添えていただきました。
コメント ありがとうございます。
満月でそれだけのオーロラが見えたのは凄いですね!
天の川も見えたのですか! 私が行ってたときは天の川まで見えませんでした。
羨ましいです〜