海外旅行に行こうと思うけど…
〝パスポートの作り方が分からない〟という人、意外や多い。
パスポートは海外での身分証明書。これナシでは出入国できず、海外旅行には行けないので、とっとと申請しましょう!
パスポートのオンライン申請ができる県も増えましたが、取得まで1週間はかかりますし、申請するには戸籍謄本(こせきとうほん)などが必要。だからとにかく、申請準備スタートです。
ここでは基本的なパスポート申請の手順や受け取りまでの流れを解説。2023年にはじまったオンライン申請の方法についても紹介します(オンライン申請についてスグ知りたい方は▶︎コチラに飛んでください)。ちなみにパスポートの更新はオンライン申請が断然、時短になります!
パスポート取得は〝旅気分〟を盛り上げる第一歩。すでにパスポートをもっている人も、期限のチェックや余白ページの残りの確認を忘れずにしておきましょう。
目次
パスポートの作り方、基本情報
まずパスポートの申請方法には、窓口での申請とオンライン申請があります。どちらの方法でも、パスポートは申請〜手元に届くまで1週間はかかるので、速やかに申請準備にかかりましょう。
窓口で申請? オンラインで?
パスポートを申請するには、窓口に書類を提出するか、オンラインで申請するかです。どちらの申請方法を選ぶかは自由ですが、地域によってはオンライン申請に条件があるので、まずは申請条件を確認(「〇〇県 パスポート」などで検索)。パスポートの更新はすべての都道府県でオンライン申請できます。
ちなみにパスポートの申請は、住民票のある都道府県で行うのが原則ですが、条件によっては住民登録地以外でも申請できます。コチラも地域によって条件が違うので要確認。
パスポート受け取りまでの期間は?
パスポートは申請から交付まで、1週間〜10日間かかります。時期や地域によっても違いますが、とくに夏休みや年末年始などの旅行シーズン前は申請が集中し、時間がかかります。申請する上で必要な書類の手配もあるので、早め早めの準備がいちばんです。
急ぎパスポートが必要な人は、追加手数料で「早期発給制度」が利用できます。
*通常の手続きで間に合わない場合しか認められない
*地域によっては「早期発給制度」に対応していないこともある
パスポートの申請料は?
パスポートの申請料はパスポートの種類や有効期間によって違います。また、オンライン申請でも申請料は同じです。
申請料は以下:(2024年6月現在。金額は変更になる可能性アリ)
成人の通常パスポート(10年) | 16,000円 |
成人の通常パスポート(5年) | 11,000円 |
12歳未満パスポート(5年) | 6,000円 |
支払い方法は、窓口申請ではほぼ現金(収入印紙を購入)のみの扱いで、手数料の一部をクレジットカードで支払える地域もあります。オンライン申請では、クレジットカード決済での支払いが一般的。
ふつう、支払いはパスポート受け取り時。早期発給料金は、各都道府県・パスポートの種類で違います。
パスポートを作る前、申請の準備
パスポートの申請準備には少々テマがかかります。申請には戸籍謄本が必要ですし、パスポート用の写真も用意しないとです。
必要な書類を準備する
パスポートの申請に必要なモノは以下のとおり:
(初パスポート申請とパスポートの期限が切れてる人)
- 一般旅券発給申請書
- 戸籍謄本1通(発行日から6ヶ月以内のもの)
- パスポート用顔写真1枚(サイズなど厳密な規格アリ)
- 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証などの原本)
- 期限切れのパスポート(もっている人)
申請書は、パスポート申請窓口で手に入れるか、インターネットでダウンロードできます。ダウンロードして事前に記入しておくほうが、おすすめ。窓口で焦って記入するとミスも起こりやすいので。
また、未成年者(18歳未満の未婚者)のパスポート申請には、親権者の同意書が必要です。
戸籍謄本をとる
戸籍謄本は、本籍地のある市や区の役所・出張所でしか発行できません。現住所が遠い場合は、郵送の手続きをしますが、地域によってはマイナンバーカードを使ってコンビニで発行できます。
戸籍謄本の交付手数料は地域によって違うので、自治体のサイトで確認を。300〜500円くらいです。
パスポート用写真を撮る
パスポート用の写真は、規格の基準を満たす必要があります。パスポート写真は、公的な書類の一部として使用されるので、規格に従って撮影した写真であることが不可欠です。
サイズ | タテ45 × ヨコ35mm(フチなし) |
背景 | 無背景・人物との境がハッキリしてること |
顔 | 正面向き・無帽(ヘアバンドも不可)・ |
撮影時期 | 6ヶ月以内に撮影されたもの |
服装 | 公的書類にふさわしいもの |
パスポート用の写真はカラーでも白黒でもOKですが、上の表以外にも…
- 顔の縦の長さは写真縦の70~80%(34±2mm)であること
- 通常の表情と大きく違わないもの(例えば、口を開き歯が必要以上に見えているものなどはNG)
- 髪型で、目などの顔の器官や輪郭が隠れていないこと
- メガネは、レンズの反射で顔が隠れないように注意
- 鮮明であること(焦点が合っていること)・明るさやコントラストが適切であること
- 影のないもの・変色していなく、傷や汚れのないもの
- シャギー(ギザギザ模様)のない適切な画質であること
用意した写真がパスポート用の写真の規格に合わないものは、申請が通らず、撮り直しの必要があるので要注意です!
ただ、証明写真用のスタジオで撮れば安心ですが高額。証明写真機でも服装やヘアースタイル、表情に気をつけて、パスポートサイズが選んで撮れば問題ナシ。スマホのアプリでも撮れます。
本人確認書類とは?
パスポートを申請するときには、本人確認のための書類を提示する必要があります(代理人提出の場合は申請者と代理人両名の確認書類が必要)。
本人の写真が貼られたもので、かつ張り替え防止処置をされた書類を1点提示します(原本であること)。代表的なものは運転免許証やマイナンバーカード。こうした書類がない場合は下記を参照:
2点の提示が必要:
A.健康保険証、国民健康保険証、後期高齢者医療被保険者証などを2点
B.学生証、社員証、公的機関が発行した資格証明書など(写真が貼ってあるもの)はAとBの各1点必要
パスポートの作り方の流れ
必要な書類をそろえ、いざ申請へ。窓口でパスポートを申請する場合です。
申請書に記入する
申請書は窓口で入手してその場で記入できますが、事前にオンラインで手に入れ記入しておくと時短になります。個人情報など正確さが重要な項目ばかりなので、あわてず記入できる環境で作業するのがベスト。万が一に備えて、緊急連絡先も忘れずに明記しましょう。
パスポート申請窓口へ行く
申請窓口は予約が必要な地域もあるので、事前にチェックすること。申請に必要な書類一式とパスポート用の写真をもって向かいます。申請窓口は都道府県内に数ヶ所あるところが多いので、アクセスしやすいところを選びましょう。
書類を提出する
パスポート申請は、不備のない書類を提出することが、鍵。最終確認をして、書類と写真を窓口に提出します。
申請後、パスポート受け取りの注意点
受領できるのは本人だけ!
パスポートを窓口で申請すると、引換書に記載された交付予定日から受け取ることができます。受領できるのは、原則として申請書を提出したパスポートセンターだけで、そして申請者本人でないと受け取れませんので注意をしてください。
受け取りに必要な書類は?
- 申請時に渡された受理票(受領証)
- 手数料(必要額の収入印紙を受領証に貼付・収入印紙は基本パスポートセンター近くで入手できる)
- 期限切れ or 有効なパスポート(所持者のみ)
- 地域や条件によっては印鑑(認印)が必要なことも
パスポートは、発行後6か月以内に受領しないと失効します。
申請料の支払い方法は?
パスポートの申請料:
成人の通常パスポート(10年) | 16,000円 |
成人の通常パスポート(5年) | 11,000円 |
12歳未満パスポート(5年) | 6,000円 |
窓口での支払いは多くが収入印紙に換えた現金のみです(収入印紙は基本パスポートセンター近くで入手できる)。一部の地域で、国に納める金額は収入印紙、県に納入分はクレジットカードが使えるところもあります。
パスポートの内容を確認し受け取る
パスポートを受け取るときに、内容に誤りがないかを確認すること。個人情報が正しいかをたしかめ、パスポートの写真が自分と一致しているかもチェックします。有効期限なども申請したものと同じか確認しましょう。
パスポートのオンライン申請の方法
パスポートのオンライン申請は、1度だけ窓口へ受け取りに行けばいいので、かなり時短になります。ただし、パスポートの更新(切替申請)は全国どこでもオンラインで申請できますが、新規申請やパスポートの有効期限切れの場合は、オンライン申請できる都道府県が限られます。
2024年6月現在、パスポートの新規申請がオンライでできるのは下記の16府県:
・青森県 ・宮城県 ・茨城県 ・埼玉県 ・千葉県 ・富山県 ・大阪府 ・京都府 ・和歌山県 ・鳥取県 ・徳島県 ・香川県 ・高知県 ・熊本県 ・大分県 ・沖縄県
また、15歳未満の未成年のオンライン申請については代理提出が必要。15 ,16,17歳の本人によるオンライン申請の場合は、法定代理人(親権者)の同意書の提出が必要です。
パスポートのオンライン申請に必要なもの
オンライン申請する場合、パスポートの更新申請と新規申請だと、1点違います。
パスポートの更新申請に必要なのは:
- 現在有効なパスポート
- マイナンバーカード
- マイナポータルアプリ
- 署名用電子証明書とパスワード(市区町村で設定したマイナンバーのパスワード)
- パスポート用の顔写真
- 本人の署名画像
パスポートの新規申請(有効期限切れのパスポートの場合も)に必要なのは:
上記の❶現在有効なパスポートに換えて、戸籍謄本(発行から6ヶ月以内)が必要で、別途郵送します。❷以降は同じ。
オンライン申請の手順
パスポートのオンライン申請の一般的な手順を紹介します。
- マイナンバーカードを読み込ませてマイナポータルから申請
- 申請する窓口を選択(申請時のこの窓口での受け取りになります)
- 必要事項を記入
- 顔写真を撮影してアップロード(写真についてのルールは上記のコチラ参照)
- 自署(サイン)を撮影してアップロード
- 必要書類を添付
- 申請が完了すると受理番号が通知される
- 審査が終了すると受け取り可能日が通知される
- 申請窓口で手数料の支払いを完了して、パスポートを受け取る
*切替申請(有効期間が1年未満)の場合は、マイナポータルで、前回パスポートのICチップを読み込ませる作業が必要
*新規申請の場合は、申請後、戸籍謄本を申請窓口へ郵送が必要
パスポートの受け取りについては窓口申請の場合と大差ありません。
*申請料は、クレジットカードでオンライン納付できる地域もあります。
パスポートを作ったら登録するべきサービス
パスポートを受け取ったら、海外旅行や海外での滞在を安心して楽しむために、2つのサービスに登録すべきです。万が一の緊急事態に、素早い支援が受けられ、トラブルに遭遇しないための、現地最新の安全情報が得られます。
登録するサービスは:
たびレジ
「たびレジ」は外務省が提供する海外旅行者の安全を確保するサービス。たびレジに登録すると、万が一の緊急事態に迅速な支援が受けられます。
また、たびレジを登録すると、旅行先の国や地域の、最新の安全情報が得られ、異常気象や治安の悪化などのリスクから身を守る手助けになります。オンラインでかんたんに登録でき、コストもかかりません。海外旅行の計画があるなら、絶対、登録すべきです。
» たびレジ(外部サイト)
ORRnet
「ORRnet」は、外務省が提供する「オンライン在留届」。在留届は法律で義務付けられているので、速やかに登録しましょう。登録された情報は、緊急事態発生時に大使館や総領事館が、安否確認や支援活動を行うために使われます。
海外滞在中、現地の安全情報や支援があるので、安心です。
» オンライン在留届(ORRnet)(外部サイト)
まとめ
パスポートの申請にはいくつか必要なものをそろえなくてはなりません。まだすべての都道府県で全申請をオンラインではできませんが、オンライン申請ができるようなら便利なので活用しましょう。
申請時に用意する写真は規格に沿っていないと、申請やり直しになってしまうので要注意。また、申請はオンラインでできても、パスポートの受け取りは、窓口に行く必要があることを忘れずに!パスポートを受け取った後は、安全な海外旅行のために「たびレジ」や「ORRnet」などの登録を。
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