海外旅行に行くとき、モバイルバッテリーは必需品。スマホやタブレット、カメラをふだん以上に使うことが多く、バッテリー切れが気になるシーンがたくさんあるからです。
バッテリーが切れると、地図アプリが使えない、写真が撮れなくて大切な瞬間を逃してしまう…そんな経験したくありません。
ワタシ自身、トラベルジャーナリストとして多くの国を取材してきましたが、モバイルバッテリーには助けられました。そんな経験をもとに、旅行のスタイル別に選んだモバイルバッテリー5種類、詳しくご紹介します。
さらに、モバイルバッテリーを飛行機に持ち込むルールについても解説。意外と知られていないこのルール、知らずにいるとトラブルの元です。安全に、そして便利に使うためのポイントを押さえて、旅をより快適にしましょう。
目次
サラッとモバイルバッテリーのABC
ふだんモバイルバッテリーをあまり気にせず使っている人も多いかと。以下、かんたんな基礎知識。
容量の単位(mAh)と選び方
モバイルバッテリーの容量はmAh(ミリアンペアアワー)で表され、大きいほど長時間使えます。一般的にはスマホのフル充電回数が多いほど便利。例えばiPhone14、10000mAhのバッテリーなら約3回フル充電できます。
リチウムイオン電池の特徴と利点
ほとんどのモバイルバッテリーで使われるリチウムイオン電池は、軽量でエネルギー密度が高いのが特徴。他の電池と違いメモリー効果がなく、容量を最大限に利用できます。充電をくり返しても劣化が遅く長寿命です。
出力ポートの種類と数
モバイルバッテリーにはいろいろな出力ポートがあります。一般的にはUSB-Aが多いが、USB-CやQuick Charge対応ポートも増加中。複数のデバイスを同時充電するには、複数の出力ポートを持つバッテリーが便利です。
海外でも使えて便利なモバイルバッテリーの機能と選び方
モバイルバッテリーといっても、じつにさまざまな種類があります。以下、海外旅行先で便利な機能と選び方。
旅行期間と使用頻度に合う容量を
海外旅行に使うモバイルバッテリーは、旅行の長さと旅行中スマホやタブレットをどの程度使うかで、容量を決定。長期旅行の場合は多少重くとも、大容量のモバイルバッテリーが結局便利です。短い旅行や充電機会が多いときは、小容量のバッテリーで。ホテルなどでの充電機会を考え容量を選ぶこと。
容量とサイズの関係、軽量コンパクトは正義
モバイルバッテリーの容量とサイズのバランスも重要。大容量バッテリーは長時間使えるものの、重くてかさばりやすい。一方、小型のバッテリーは持ち運びに便利だが、容量が少ない。軽量コンパクトかつ容量多めのモバイルバッテリーを探しましょう。
大容量が必要なければ、軽量コンパクト一択です。コンパクトなモデルはポケットやバッグにしまいやすく、持ち運びに便利。ストラップやカラビナが付いていると、移動中の携帯性もUP。
充電効率が高いものを
旅行中にスマホやタブレットの充電が切れても、高い充電効率のモバイルバッテリーだと安心。急速充電機能のバッテリーなら、移動中や待ち時間に素早く充電。複数ポートのモデルなら、同時にいくつも充電でき、友人や家族との旅行でも便利です。
ソーラー充電とかワイヤレス充電とかも便利
モバイルバッテリーの中には、ソーラーチャージやワイヤレス充電のものがあります。ソーラーチャージ対応のバッテリーは日光の下で充電できるので、アウトドアや長時間の移動中に便利。ワイヤレス充電対応のバッテリーは、ケーブル要らずの充電で手軽です。
耐久性と防水性も要チェック
旅行中はバッテリーを落としたり、雨に濡れたりすることも。耐久性・防水性の高いバッテリーを選ぶことで、トラブルにそなえます。例えば、頑丈なアルミニウムボディや生活防水より少し上(IPX4以上)の防水性能のバッテリーがおすすめ。
各国の電圧・コンセント事情に対応
海外では国ごとに電圧やコンセントの形状が違います。モバイルバッテリー自体はUSB出力のため問題ありませんが、充電器が各国の電圧やコンセントに対応しているかが重要。マルチ電圧対応の充電器や、各国のプラグアダプターを用意しておくと便利です。
マルチプラグは充電関係なく1個あるととても重宝するので、海外旅行には必携!
海外対応のモバイルバッテリーの利便性
海外対応のモバイルバッテリーは、どの国でも安心して使えます。多くの製品が電圧自動調整機能をそなえていて、どの国でも充電可能。また国際規格に準拠しているので、各国の空港でのセキュリティチェックもスムーズです。
モバイルバッテリー、機内持ち込みのルールと注意点
モバイルバッテリーはリチウムイオン電池をふくむ電子機器なので、預け入れ荷物(大きなスーツケースなど)にしまえません。機内持ち込み手荷物として扱います。ただ、持ち込みできるバッテリー容量には制限があるので、旅行前に各航空会社のルールを要確認です。
国内線と国際線で容量の制限は違う?
国内線と国際線で、モバイルバッテリーの容量制限に大差ナシ。一般的な持ち込み可能容量は:
- 100Wh以下:持ち込み可
- 100Whを超え160Wh以下:持ち込み可・航空会社に事前確認が必要な場合も
- 160Whを超える:持ち込み不可
持ち込める個数も航空会社によって違いますが、多くの航空会社では、2個まで持ち込み可能。
モバイルバッテリーに容量の記載がないときは?
モバイルバッテリーの容量(Wh)が記載されていないときは、容量を計算。
- 電圧 (V) と容量 (mAh) を掛け算:通常、リチウムイオン電池の電圧は3.7V(5Vのこともあるので注意)
- mAhをWhに変換:Wh = 3.7V × 容量(mAh) ÷ 1000
例:容量が5000mAhの場合、Wh = 3.7 × 5000 ÷ 1000 = 18.5Wh
バッテリーの詳細は、メーカーの公式サイトやパッケージ、説明書に記載されてます。見つからない場合はメーカーに問い合わせを。
海外旅行におすすめモバイルバッテリー5選
海外でも便利な機能と機内持ち込みのルールをふまえた、おすすめモバイルバッテリーをご紹介。全製品、世界中で利用できるデュアル電圧(100〜240V)対応です。
ポイント | 製品名 | 容量 | サイズ | 売り | マイナス点 | 出力ポート | PSE認証 | タイトル |
悩んだら コレ | Anker PowerCore 10000 | 10000mAh (37Wh) | 約92 x 60 x 22mmクレカサイズ 約180g | ・世界的定番ロングセラーの信頼性 ・コンパクトだが十分な容量 | 充電時間がやや長い PowerIQ技術で、最大2.4Aでフルスピード充電 | 2つ USB-Cに対応(入力専用) | PSEマーク | 詳細を見る |
とにかく 荷物を減らしたい | ONKYU コンセント一体式 ケーブル内蔵 | 10000mAh (37Wh) | 約147 x 70 x 16mm スマホサイズ 約217g | ・コンセント一体型、3ケーブル内蔵で、荷物はコレだけ | コンセントへの差し込み周りが大きいので、コンセントを占領しがち | Type-CとUSB-AポートPD3.0 20W+18Wの急速充電 | PSEマーク | 詳細を見る |
ノートPCにも 高速充電 | Maatee 25000mAh 145W Power Bank | 25000mAh (92.5Wh) | 約120 × 72 x 23mm スマホより少し小さめで厚さ3倍 約293g | ・高出力で充電+のコンセント一体型、3ケーブル内蔵のスマートさ | Quick Charge 3.0対応で急速充電 | 2台同時充電可 複数のUSB-C・USB-Aポート搭載 | PSEマーク | 詳細を見る |
泊まりのトレッキング、キャンプなどアウトドアに | Philips ソーラーモバイル バッテリー20000mAh | 20000mAh | 約167 x 87 x 34mm スマホより少し大きめで厚さ5倍 約524g | ・高機能でソーラーチャージ対応、耐衝撃、防塵防水 ・LEDライト付き | 仕様上仕方ないがやはり重い | USB-Aポート2つ、Type-C入出力ポート1つで3台同時充電 | PSEマーク | 詳細を見る |
Apple大好き スマート持ち | KINIVA 新薄型モデル 2台同時充電 | 5000mAh | 約104 × 68 x16mm スマホ2/3サイズ 約150g | ・正面でiPhone、背面でApple Watchの同時ワイヤレス充電 | 容量がもう少しあれば! | Type-C PD20Wの入出力 | PSEマーク | 詳細を見る |
海外旅行に持って行くモバイルバッテリーを選ぶときは、ふだん使いの機能性も考えるよムダがありません。例えば、災害用のことも考えてソーラー充電ができるモバイルバッテリーを選ぶとか。
ご紹介の5点は、すべてPSE認証済みのものですが、PSEとは電気用品安全法のことで、製品の品質が国の定める基準に適合している証なので、他のモバイルバッテリーを選ぶときもチェックしましょう。
モバイルバッテリーを預け荷物にしちゃった!
モバイルバッテリーをスーツケースなりの預け入れ荷物に入れてチェックインしてしまったら、放置せず適切な対応を。うっかり預けてしまうとアナウンスで呼び出されることも←ワタシの苦い経験のひとつです。
気づいたら即!航空会社のカウンターへ
モバイルバッテリーを預け入れてしまったら、すぐに航空会社のカウンターで状況を説明。搭乗手続きが完了していても、状況によって機内持ち込み荷物に変更してもらえることもあります。説明するときはモバイルバッテリーの個数や容量など、わかる範囲の情報を伝えること。
航空会社それぞれに独自ルールや手続きがあるので、指示に従うことです。場合によってはセキュリティチェックポイントまで戻るケースもあります。アセらず指示どおりにをこころがけること。
機内でのモバイルバッテリーの取り扱い方
機内でのモバイルバッテリーの取り扱いとしては、短絡防止対策や温度管理と保管方法に注意です。
短絡防止対策?
短絡とは、バッテリー端子間での大電流が流れる現象をいいます。
短絡防止には、バッテリー端子に絶縁テープを貼ることが効果的。端子がほかの金属物と接触してショートするのを防ぎます。絶縁ケースや専用の保護ポーチの使用も有効な対策。保護ポーチはバッテリーを個別に収納できるタイプが良きです。
金属物との接触を防ぐためには、バッテリーを異なるポケットやバッグの仕切りで別々に保管することも重要。モバイルバッテリー同士の接触にも注意してください。使用済みや不良のモバイルバッテリーも危険が伴いますし、そもそも旅行先で使えないので動作チェックすること。
温度管理と保管方法に気をつける
モバイルバッテリーは適切な温度管理と保管方法を守ることで、安全かつパフォーマンスよく使えます。高温多湿を避け、直射日光の当たらない涼しい場所での保管。機内ではできるだけ涼しい場所に置くようにしましょう。
バッテリーが熱を持たないよう、使わないときは電源をオフに。短絡防止も含めて、専用ポーチなどでの保管がおすすめです。適切な取り扱いをすることでモバイルバッテリーを長く安全に使用できます。
まとめ
海外旅行では、ふだんよりもモバイルバッテリーの取り扱いには注意すること。手荷物として機内に持ち込めますが、持ち込み条件は事前に確認しておきましょう。容量が不明なバッテリーの場合は、メーカーに問い合わせること。また、もしモバイルバッテリーを預け入れてしまったら、速やかに航空会社に報告し、指示に従い対処しましょう。
モバイルバッテリーは、旅行のスタイルに合った容量やサイズを選ぶことです。機内では温度管理に十分注意。最適なモバイルバッテリーを選び、適切に取り扱えば、安心快適な海外旅行が楽しめます。
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